22日、トゥオイチェ紙の電話取材により、中東ヨルダンで就業中のベトナム人労働者約200人が、労働契約の遵守を求めてストライキを続けていることが分かった。
北部ハタイ省出身のグエン・ティ・トゥエットさんは、月給220米ドル(約2万4000円)という条件でベトナム皮革株式会社と契約を結び、2500万ドン(約17万円)の保証金を支払った上でヨルダンに派遣されたが、実際には月給120~130米ドル(約1万3000~1万4000円)しか支給されていない。また、1日の労働時間は契約では8時間だが、実際は16時間労働を強いられているという。
このため、トゥエットさんらは契約内容の遵守を求めてこの10日間ストライキを行っているが、会社側は働かなければ暴行を加えると脅迫して労働を強制。20日には会社が雇った地元警察にストライキ中のベトナム人労働者が暴行される事態となった。これにひるんだ一部の労働者は仕事に復帰したが、22日現在167人がストライキを続けている。トゥエットさんによると、皆の望みは一刻も早くベトナムへ帰ることだというが、労働者派遣会社からは誠意のある対応は得られていないという。
この問題に関してベトナム皮革株式会社は、現地の実情を把握するため社長と副社長らがビザの申請中であることのみ明らかにしている。