ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

テレアポスタッフ求人が増加、新卒者殺到で倍率26倍も

2019/01/24 16:30 JST配信
(C) thanhnien.vn
(C) thanhnien.vn 写真の拡大.

 迷惑電話として一般的に不快な営業方法とされてきた「テレアポ」と呼ばれる電話営業だが、ベトナムではここにきてテレアポスタッフの求人が急増している。

 インターネット上で求職求人情報サービスを提供するエン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)傘下でベトナム最大の求職求人サイト「ベトナムワークス(VietnamWorks)」の統計によると、テレアポスタッフの求人が増加している一方で応募者も急増している。

 2018年12月末時点で、テレアポスタッフの求人数は前年同期比+12%増に対し、応募者数は同+32%増で、定員1人の求人に26人が応募するという激戦だ。テレアポスタッフの求人が多い分野は、教育・訓練、金融・銀行、コンサルティング・法的サービス。ベトナムワークスでは、2019年もテレアポスタッフの求人は引き続き増加し、求人職種の第2位になると予測している。

 ハノイ市雇用サービスセンターのブー・クアン・タイン副所長によると、5~7年前には企業各社は主にカスタマーサービスの求人をしていたが、現在では通信、不動産、銀行、保険、美容外科クリニック、リゾート観光、家庭教師、英語センター、スポーツジムなど幅広い分野でテレアポの需要が高まっている。テレアポスタッフは、営業からコンサルティング、営業、問い合わせ対応、データ入力までをこなす。

 募集要項は、聞き取りやすい声色、コミュニケーション能力が高く営業やコンサルティング、カスタマーサポートの仕事が好きで、向上心があることなどハードルもさほど高くなく、時給は2万~2万5000VND(約93~116円)で営業成績に応じたインセンティブがつく。

 ハノイ商科大学の経済情報電子商取引システム学部講師のファン・アイン氏によると、テレアポは電話の受け手にとって煩わしく不快な営業方法であるとされてはいるが、依然として最も低コストの営業方法として使われているという。教育分野では、電話100件に1件は契約に結びついており、成功率は1%、ほかの分野でも成功率1~2%で、テレアポによる営業はコストパフォーマンスが高いと言える。

 アイン氏によると、年齢の若い人がテレアポのスタッフをすれば業務を通じて忍耐力や問題の解決力を身に着けることができるが、ある程度の年齢を超えると電話の受け手である顧客からのクレームなどで精神的に傷つきやすい傾向があるため、30歳以下の人に向いた職種だという。

 人気職種にみえるテレアポは、営業マネージャーなどに昇格し高額報酬を得るようになる人もいる一方で、転職率は30%以上に上る。これは、テレアポが暫定的な仕事として選ばれているほか、テレアポには商品や市場に関する情報収集能力や探究心、問題の処理能力、顧客の声に耳を傾け心を掴む力などが求められるため、誰にとっても簡単な仕事というわけではないことも意味している。

 テレアポは新卒者や、経済、外国語、心理学などを専攻する学生がインターンの職種として選ぶことが多く、業務を通して磨きをかけた職業経験やコミュニケーション能力が次の仕事へのステップアップに繋がっている。

[thanhnien.vn 09:21 18/01/2019, T].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
無料のピアノ教室、シニアの「眠っていた夢」を育てる場に (10:00)

 毎週火曜日と金曜日の午前9時から11時まで、ホーチミン市ヒエップビン街区(旧トゥードゥック市の一部)リンドン通りにある「無料のピアノ教室」には、美しいピアノの音色が響きわたる。  このピアノ教室は、...

芸能人が人民公安の消防隊任務を体験、リアリティ番組が話題に (2日)

 人民公安の消防隊を題材にしたリアリティ番組「チエンシー・クアカム(Chien Si Qua Cam=『勇敢な戦士』の意)」が、7月27日の放送開始から大きな反響を呼んでいる。  同番組は毎週日曜日の20時からベトナム...

ホーチミン:「カニ味噌」バインミーがブームに (2日)

 ホーチミン市で、鮮やかな色合いと独特の風味、手頃な価格が特徴の「カニ味噌ソース」のバインミーが話題を集め、店には長蛇の列ができている。  このところ、ホーチミン市ビンドン(Binh Dong)街区(旧8区)...

25年夏の人気海外旅行先、ベトナム3都市がランク入り (2日)

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」は、日本のお盆休み期間(2025年8月13日~17日)を対象に、日本人旅行者がブッキング・ドットコムのサイト内でフライトを検索したデータを元...

トランプ氏が関税措置の大統領令に署名、ベトナム20% 日本15% (1日)

 米国のドナルド・トランプ大統領は現地時間7月31日、相互関税に関する大統領令に署名した。輸入品に対する関税率は10~41%に設定され、このうちベトナムは20%の税率が適用された。  ベトナムのほか、◇バ...

ベトナム外務省、伊万里強盗殺人事件の被害者に哀悼の意 (1日)

 ベトナム外務省のファム・トゥー・ハン報道官は31日に開かれた定例記者会見で、26日に佐賀県伊万里市で発生したベトナム人技能実習生による強盗殺人事件について言及し、被害者への哀悼の意を示すとともに、日...

V-GREENとGSM、フィリピンのマニラ電力とEVインフラ開発で提携 (1日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)製の電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会

イオンフィナンシャル、地場PTF買収契約の無効主張取り下げ (1日)

 イオングループの総合金融事業を担うイオンフィナンシャルサービス株式会社(東京都千代田区)は、2023年10月にシーバンク[SSB](SeABank)と締結した郵便通信ファイナンス(Post and Te

質屋最大手F88、ザロペイと提携 中低所得層向け金融強化 (1日)

 ベトナム最大規模の質屋チェーン「F88」は7月30日、モバイル決済アプリ「ザロペイ(ZaloPay)」との業務提携を発表した。銀行口座を持たない中低所得層を主な対象とし、デジタル金融サービスの提供を強化する。 ...

地場TMT自動車、EVエコシステムの展開を発表 (1日)

 トラック設備・部品の生産販売、組立分野で業界トップクラスのTMT自動車[TMT](TMT Motors)は7月28日、国内で電気自動車(EV)関連エコシステムの展開を発表した。  

単独世界一周飛行達成の越僑女性操縦士、墜落事故で死亡 (1日)

 米国インディアナ州グリーンウッドで、ベトナム系米国人女性操縦士のグエン・アイン・トゥーさん(44歳)が、墜落事故により死亡した。事故は7月30日午前に発生し、空港を離陸した直後に機体が墜落した。  墜...

ザロペイが韓国決済代行事業者と提携、韓国での利用が可能に (1日)

 韓国の決済代行事業者Eロムネット(eromnet)は7月29日、自社プラットフォーム「ペイバース(PayVerse)」が、地場総合インターネットメディア運営大手VNGコーポレーション[VNZ](VNG Co

People Trees、地場コンサルティング会社と協業 人事支援を強化 (1日)

 人事制度設計や人材開発、組織開発などを手掛けるPeople Trees合同会社(大阪府大阪市)は、人材育成やコンサルティングを行う地場セイコーアイデア(SEIKO ideas、ハノイ市)と協業を開始した。  今回の協業に...

チン首相、マレーシア首相と電話会談 タイ・カンボジア衝突で連携 (1日)

 ファム・ミン・チン首相は7月30日、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相と電話会談を行い、カンボジアとタイの国境をめぐる緊張の平和的解決に向けた対応策について意見を交わした。  アンワル首相は電話...

ハノイ・メトロ、8月から仮想チケットを試験導入 (1日)

 ハノイ市公共交通管理センター(HPTC)は、同市都市鉄道(メトロ)を運営するハノイ・メトロ(Hanoi Metro)と協力して、8月1日からメトロ2A号線(カットリン~ハドン間)および3号線(ニョン~ハノイ駅区間)の2路線で、...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved