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国家監査機関はこのほど、2018年監査結果報告書を国会に提出した。報告は、ハノイ市で建設中の都市鉄道(メトロ)2A号線(ドンダー区カットリン~ハドン区間)案件について、交通運輸省が同案件で国の重要な基準を変更したにもかかわらず、国会での承認を求めるための首相への報告を怠ったと指摘した。
同省は同案件の総投資額を当初の8兆7700億VND(約418億円)から18兆0016億VND(約857億円)に引き上げる案を省内部で立案、審査、承認していた。
公共投資法は総投資額が10兆VND(約476億円)を超える案件は国家重要案件としてリストアップし、国会の承認を得なければならないと規定している。政策開発学院のグエン・タイン・ビン氏によると、メトロ2A号線は当初Aランク案件だったが、投資額が引き上げられ国家重要案件になったため、国会承認が必要になったという。
報告はまた、同案件では建設資金の借款協定交渉で不利な条件を飲まされたため、中国の工事請負業者との随意契約となり、契約額が総投資額の77%を占める高額になったことや、外国人コンサルタントの雇用に当たりその必要性や給与額などについて具体的な規定がないといった不適切な事態が生じたと指摘している。