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ホーチミン市の大学生グループが、人工知能(AI)技術を活用して顔の肌診断ができるマスク「イーテック・マスク(EtecMask)」を考案した。
プロジェクトリーダーであるホーチミン市経済大学のニューさんによると、マスクはコメとトウモロコシ由来のバイオポリプロピレン製で、超音波デバイスが搭載されている。
マスクをかぶると、超音波デバイスが顔をスキャンし、アレルギーや乾癬、ニキビ、シミなど肌の問題を診断する。超音波で得られたデータはAIチップで分析、携帯電話アプリに転送されて、赤(肌の状態が悪い)、黄(普通)、緑(元気な肌)の3色とスコアによって肌の状態がわかる。
アプリの使用にあたってはアカウント設定し、使っている化粧品の情報などを入力する。肌の分析結果と化粧品の使用状況をもとにアプリが肌の状態に適した治療方法を提案する。深刻なケースについては、遠隔診断を受けることもできる。なおマスクは、持ち運び可能な、無線充電システム付き専用ケースに収納して何度も使うことができる。
このプロジェクトを考案した理由についてニューさんは、従来は、肌に何か異常があれば、病院に行って診療を受けなければならなかったこと、現在は携帯電話のカメラを使って診断する方法もあるが、この場合もカメラの質に左右され精確な診断ができなかったことを挙げている。
これらの問題を解決するためにニューさんは、4人の仲間と2022年6月よりプロジェクトに取り組み、現在は、顧問である医療の専門家とともに、顔の肌に起きる病気や適した治療方法に関するデータベースの構築、アプリ完成に向けた詰めの作業、サンプル用マスクのリリース作業に取り組んでおり、安全性の検査を経た後の2023年半ばごろに試用を開始する予定。