ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

第3回ビンフューチャー賞、吉野彰氏ら4人が大賞受賞 リチウムイオン電池・太陽電池発明

2023/12/22 06:37 JST配信
(C) thanhnien
(C) thanhnien 写真の拡大.
  • 吉野彰氏ら4人、ビンフューチャー賞受賞
  • リチウムイオン・太陽電池の研究開発
  • 大賞の賞金は300万USD

科学研究と技術イノベーションを促進して世界中の人々の生活向上を目的とする国際科学技術賞「第3回ビンフューチャー(VinFuture)賞」の授賞式が20日、ボー・バン・トゥオン国家主席の立会いのもと、ハノイ市ホアンキエム区のホーグオム劇場で盛大に開催された。

 授賞式には、米国のシンガーソングライターであるケイティ・ペリーも登場。「Unconditionally」「Roar」「Firework」の3曲を披露し、観客を魅了した。

 ビンフューチャー賞は、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の非営利組織であるビンフューチャー基金(VinFuture)が主催するもので、国籍や性別、年齢を問わず、人類共通の課題を解決するための科学研究や発明、技術イノベーションに貢献した人々に贈られる。

 権威のある科学賞を受賞した多くの世界各国の科学者に見守られる中、「太陽電池・リチウムイオン電池」を研究開発し、グリーンエネルギー革命のための画期的かつ持続可能な基盤を構築した日本人を含む4人から成る科学者グループが大賞を受賞した。

 授賞式には、◇オーストラリアのマーティン・グリーン氏、◇英国・米国のスタンリー・ウィッティンガム氏、◇日本の吉野彰氏、◇モロッコのラシッド・ヤザミ氏の4人が出席し、トゥオン国家主席から大賞を手渡された。大賞の賞金は300万USD(約4億3000万円)。

 吉野氏は電気化学を専門とし、携帯電話やパソコン、電気自動車(EV)などに用いられるリチウムイオン二次電池の発明者の1人でもある。現在は旭化成株式会社(東京都千代田区)名誉フェロー、名城大学大学院理工学研究科教授。2019年にノーベル化学賞を受賞した。

 4人のうちグリーン氏は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池を研究開発した。一方、ウィッティンガム氏と吉野氏、ヤザミ氏の3人と、米国の故ジョン・グッドイナフ氏は、リチウムイオン電池を研究開発し、それによるエネルギーの貯蔵を可能とした。故グッドイナフ氏も、授賞式で表彰された。

 このほか、「疫病に強いイネ品種の発明と普及」、「南極のオゾン層破壊を引き起こすメカニズムを探る」、「糖尿病と肥満の治療の基礎となるGLP-1の役割を探る」の3つの特別賞が授与され、賞金はそれぞれ50万USD(約7200万円)となっている。

 「疫病に強いイネ品種の発明と普及」のプロジェクトを進めるボー・トン・スアン氏は、同賞を受賞した初のベトナム人科学者となった。

[Thanh Nien 22:20 20/12/2023, 08:00 21/12/2023 / Tuoi Tre 21:26 20/12/2023 / HCMCPV 21/12/2023, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトテル、ダナンでハイテク複合ビルを着工 27年完成 (14:54)

 南中部地方ダナン市人民委員会と国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は1日、ハイテク複合施設「ベトテル・ダナン・ビルディング(Viettel Da Nang Building)」の着工式を...

モビフォン・ワンマウント・テクコム銀、デジタル決済会社を設立 (13:59)

 携帯通信大手のモビフォン(Mobifone)、テクノロジー企業のワンマウントグループ(One Mount Group)、大手民間銀行のテクコムバンク[TCB](Techcombank)は、電子決済事業を手がける新

バイクの初回登録料、全国一律2%に (13:51)

 政府は6月30日、車両登録料を規定する政令第10号/2022/ND-CPの一部を改正・補足する政令第175号/2025/ND-CPを公布した。新政令は7月1日に施行された。  新政令によると、7月1日から、バイクの初回登録料が...

8人兄弟の学者一族「グエン・ラン家」、故クオン氏を偲ぶ【後編】 (6/29)

 ベトナムを代表する考古学者・人類学者で、音楽家としても知られるグエン・ラン・クオン(Nguyen Lan Cuong)氏が2025年5月6日、ハノイ市のベトナム国家大学ハノイ校(ハノイ国家大学)医科薬科大学附属病院で死去...

カインホア省:バンフォン経済区で2つの都市区を開発、首相承認 (6:10)

 ファム・ミン・チン首相は、南中部地方カインホア省バンフォン経済区における「トゥーボン都市区」と「ダムモン都市区」の2つの都市区開発プロジェクトの投資を承認した。  トゥーボン都市区は、面積2579ha...

ホーチミン:メトロ1号線、1日26本増便 省・市合併で需要増 (6:10)

 ホーチミン市は7月1日から8月15日まで、同市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)の運行本数を増やす。  これは、ホーチミン市と東南部地方ビンズオン省、同バリア・ブンタウ省の3省・市が...

1~6月期の海外派遣労働者数7.5万人、日本向けが最多3.5万人 (5:24)

 内務省傘下の海外労働管理局(DOLAB)の発表によると、2025年1~6月期にベトナムから海外に派遣された労働者数は7万4691人で、年間計画の57.4%に達した。  派遣先別に見ると、日本が3万5240人で最多を維持し...

「病畜の肉」流通疑惑のCPベトナム、立件見送り 違反なしと結論 (5:02)

 タイ系畜産大手CPベトナム(CP Viet Nam)が病気の豚や鶏の肉を販売していたとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で告発されたことをめぐり、南部メコンデルタ地方ソクチャン省警察は6月29日、捜査を...

韓国コーヒーチェーン、ベトナム1号店をホーチミンにオープン (4:14)

 コーヒーチェーンを展開する韓国のザ・ベンティ(theVenti)はこのほど、ホーチミン市ビンタイン街区のグエンザーチー(Nguyen Gia Tri)通り162A番地に「ザ・ベンティ」のベトナム1号店をオープンした。同社の海外...

ホーチミン:観光用電気自動車の運行を一時停止 (4:12)

 サイゴン公共交通機関社(Saigon Public Transport)は、新たな規定の施行や交通インフラの未整備を理由として、6月30日をもってホーチミン市内中心部での観光用電気自動車(EV)の試験運行を一時停止した。  ...

ベトジェットエア、7月7日限定で運賃77%割引キャンペーン (3:36)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、7月7日(月)の午前0時から23時までの1日限定で、ベトナム国内線と国際線の航空券を対象に、エコクラス運賃が最大77

メディアコンテンツ制作会社と旅行会社が提携、地域交流を加速 (2:57)

 ベトナムのメディアコンテンツ制作会社で「新婚さんいらっしゃい!」や「あいのり」など日本の人気番組のベトナム版制作を手掛けるMCVグループコーポレーション(MCV Group Corporation、ホーチミン市)と、旅行...

「元気寿司」ベトナム1号店、ホーチミンにオープン (2日)

 寿司レストラン「魚べい」や「元気寿司」などをチェーン展開する株式会社Genki Global Dining Concepts(東京都台東区)のフランチャイジーである元気寿司ベトナム(GENKI SUSHI(VIETNAM))は6月27日、「元気寿司」...

ベトナム科学技術取引所をお披露目、11月に運用開始 (2日)

 科学技術省は6月30日、ハノイ市でベトナム科学技術取引所のお披露目式典を開いた。同取引所は2段階で構築し、2025年11月までに正式に運用を開始する予定だ。  第1段階では、◇設備・機械として販売される600...

在越欧州企業のQ2景況感指数、低下も長期的成長に期待 (2日)

 在ベトナムヨーロッパ商工会議所(ユーロチャム)がベトナムに進出している欧州企業を対象に実施した2025年第2四半期(4~6月)業況判断指数(BCI)の調査結果によると、同期のBCIは61.1ポイントとなり、前期からわず...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved