ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ハノイ:自宅でのフィラー注射で合併症、14歳少女があわや失明

2025/02/12 13:59 JST配信
(C)Dan Tri
(C)Dan Tri 写真の拡大.
  • 自宅フィラー注射の14歳少女が緊急搬送
  • フィラー注射の29歳女性は左目を失明
  • テト期間とテト明けに複数患者を受け入れ

ハノイ市ベトドク病院のグエン・ホン・ハー医師によると、テト(旧正月)期間中とテト明けに、美容整形目的のフィラー(充填剤)注射で危険な合併症を起こした複数の患者が搬送された。中には失明してしまったケースもあるという。

 同市在住の29歳の女性は、額にフィラー注射した後、左目が大きく腫れあがり、病院を受診した。2月4日にベトドク病院に転送された時点で、左目の視力が完全に失われていただけでなく、左眼球が飛び出しており、元の状態に戻すことは極めて困難な状態だった。

 女性は記者に対し、知人を自宅に呼んで、美容のため額にフィラー注射したと語った。知人は医者ではなかったとのこと。女性は以前にも、この知人に頬にフィラー注射してもらったことがあり、見た目が美しくなったため、今度は額に注射してもらうことにした。

 しかし、今回は注射後すぐに激しい痛みに襲われ、視界がぼやけて左目の視力が失われた。この知人に頼んで病院に連れて行ってもらい、何軒かの病院を回った後、ベトドク病院に転送となった。ハー医師によると、女性は網膜中心動脈閉塞症と診断され、視神経に深刻な損傷を負った。治療後、健康状態は安定したが、左目は完全に失明してしまった。

 これに先立つ1月15日には、自宅で鼻にフィラー注射した14歳の少女が、母親に付き添われてベトドク病院を受診した。少女は左目が腫れあがり、視力が低下。額と鼻にはあざができていた。少女はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で広告を見て、フィラー注射による美容整形を知り、安全な処置について何も知らずに自宅で注射した。

 注射したときは刺すような痛みがあったが、それが普通だと思い、注射し続けた。その後、めまいや視界のゆがみ、視力の低下を感じたため、家族に連れられてベトドク病院に緊急搬送となった。ハー医師によると、14歳という年齢は自宅でのフィラー注射による合併症で搬送された症例としては自身が遭遇した最年少だという。この少女には、緊急の血管手術が施され、幸いなことに失明は免れた。

 ハー医師は、「インターネット上には、美容整形に関する出所不明の説明動画や充填剤が蔓延しており、非常に危険だ。フィラー注射による合併症で緊急搬送されたケースは全て、美容外科の資格を持たない者が施術したことが原因だ」と警鐘を鳴らした。

[Dan Tri 12:22 07/02/2025 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナム、初のAI法を発表へ 年末めど (17日)

 政府は、人工知能(AI)を国家戦略の柱と位置づけ、2025年末をめどに国家AI戦略の改定版とベトナム初のAI法を発表する方針だ。  AIを国の知的インフラとして、持続可能な発展や国家競争力の強化、国民の生活...

ベトナム、米国による12種類の漁業認定拒否に再考要請 (17日)

 グエン・ホン・ジエン商工相は15日、米国のハワード・ラトニック商務長官宛てに書簡を送付し、米商務省(DOC)および商務省傘下の海洋大気庁(NOAA)が、12種類の漁業について米国の海洋哺乳類保護法(MMPA)に基づく...

ビンEVタクシー、インドネシア2都市目でサービス開始 (17日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(VinFast)製の電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社であるグリーン・スマート・

「おかけになった電話は…」の音声案内で知られる「国民的声」の主 (14日)

 キム・ティエンさんの「黄金の声」は、ベトナム国営テレビ局(VTV)の19時のニュース番組と共に長年親しまれ、電話がつながらなかったときに流れる「おかけになった電話は…(Thue bao quy khach vua goi...)」とい...

フエ:ボトルや缶のデポジットモデル試行、東南アジア初 (17日)

 世界自然保護基金(WWF)ベトナムとフエ大学傘下の科学大学は14日、北中部地方フエ市で「デポジットリターンシステム(Deposit and Return System=DRS)」試行モデルを発表した。これは、WWFノルウェーのベトナム...

ジェトロ「ベトナム経済セミナーin山形」、10月3日開催 (17日)

 日本貿易振興機構(ジェトロ)山形は、10月3日(金)の日本時間15時00分から16時30分まで、駐日ベトナム大使館との共催により「ベトナム経済セミナーin山形」を開催する。  同セミナーでは、ファム・クアン・ヒ...

ベトナム、WTOの違法漁業補助金禁止協定を受諾 111か国で発効 (17日)

 ベトナムは15日、スイスの世界貿易機関(WTO)本部で、違法・無報告・無規制漁業(IUU漁業)につながる補助金の禁止などを定めた「漁業補助金に関する協定(漁業補助金協定)」の受諾書を正式に寄託した。  これ...

ハノイ:建国80周年記念の展覧会が閉幕、来場者1000万人超 (17日)

 ハノイ市の国家展示センターで15日、建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)を祝う記念事業の一環である「独立・自由・幸福の80年の歩み」をテーマにした展覧会の閉幕式が開催された。  式典には、...

ロシア保健相、ベトナム行きの機内で人命救助に貢献 (17日)

 ロシアメディア「RT」によると、先週ベトナムを実務訪問していたミハイル・ムラシコ保健相が、モスクワ発ハノイ行きの機内で高血圧緊急症を発症したロシア人男性の応急処置を行った。男性は1時間後には容体が安...

第15期第10回国会、10月20日開幕 45の法案・決議など審議 (17日)

 ファム・ミン・チン首相とチャン・タイン・マン国会議長は15日、第15期(2021年~2026年任期)国会第10回会議の準備に関する会合を共同で開催した。  第10回会議は10月20日に開幕し、42日間から45日間にわた...

25年8月新車販売台数統計、需要減少もビンファスト首位維持 (17日)

 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年8月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせた新車販売台数(TCモーターおよびビンファスト=VinFast含まず)は前月比▲18%減、前年同月比では+3%増の2万...

日系2社、国交省の事業受託でベトナムの空港のスマート化推進へ (17日)

 株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル(東京都新宿区)は、国土交通省の「2025年度Smart JAMPスマートシティ実現に向けた調査検討業務(複数の要素技術の組合せ)」について、ダイナミックマッププラット...

Green Carbon、農業環境研究所と覚書締結 技術交流推進 (17日)

 カーボンクレジット創出販売や農業、環境などの事業を手掛けるGreen Carbon株式会社(東京都千代田区)は4日、東京で開催された日越農業協力対話官民フォーラムにおいて、小泉進次郎農林水産大臣とチャン・ドゥッ...

ベトナム航空協賛のクラシックコンサート、ハノイで10月開催 (17日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)が協賛する「ベトナム航空クラシック・ハノイコンサート2025(Vietnam Airlines Classic - Hanoi Concert 2025)」が、同市ホアンキエム区ホーグ

VNVCとロシア製薬大手が提携、次世代バイオ医薬品の国内生産で (16日)

 ベトナムワクチン株式会社(VNVC)は12日、ロシア製薬大手メドシンテズ(Medsintez)との間で、次世代バイオ医薬品とワクチンの製造技術移転に関する協力協定を締結した。調印式にはロシアのミハイル・ムラシコ保健...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved