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- 地場ナノゲンのニャン会長 兼 社長が死去
- 自社資金を投じてナノコバックスを開発
- 集団接種計画は実現に至らず
新型コロナウイルスワクチン「ナノコバックス(Nanocovax)」の研究開発を手掛けた地場ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)のホー・ニャン会長 兼 社長がこのほど死去した。59歳だった。ニャン氏の義母で地場ソンキムグループの創業者であるグエン・ティ・ソン氏がこの情報を確認した。
ニャン氏は1966年生まれのベトナム系米国人で、1997年に設立したナノゲン社の経営を担ってきた。2020年初頭に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが発生したとき、ニャン氏はチームとともにワクチンの研究を計画し、自社資金を投じてナノコバックスの研究開発に乗り出した。
ナノコバックスは、生物医学研究国家倫理評議会の承認を得て、第1相臨床試験を実施した後、第2相・第3相臨床試験の中間評価を実施した。治験実施機関と研究グループは、第3相臨床試験を現在も続けている。
ナノコバックスは新型コロナウイルス感染症の初の国産ワクチンになると期待されたが、結局このワクチンの集団接種計画は実現には至らなかった。