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- 倒木や民家への被害発生、各地で死者も
- ハノイ市では1000本近い倒木被害
- 水文気象センターは台風3号の影響否定
ベトナム北部で19日午後、強風を伴う大雨が発生して各地で被害が出ている。東北部地方クアンニン省のハロン湾で観光船が転覆して多くの死者が出たほか、各地で倒木や民家の屋根が飛ばされるなどの被害が報告されている。
北中部地方ハティン省では、58隻の漁船が沈没し、2人が行方不明となり、154軒の民家や学校の屋根が吹き飛ばされる被害が発生した。農作物の被害や、電柱の倒壊も確認されている。
北部地方フート省では、強風で吹き飛ばされた屋根がぶつかって男性1人が死亡。東北部地方タイグエン省では、強風で倒れた塀の下敷きになった地元住民1人が死亡した。また、同ランソン省では落雷で1人が死亡し、北中部地方ゲアン省では倒木の下敷きになった地元住民1人が死亡した。同カオバン省では、40軒の民家が被害を受けた。
ハノイ市では、1000本近い倒木被害が発生したほか、看板が吹き飛ばされるなどの被害が出た。強風と大雨による被害は、19日から20日にかけて南部のホーチミン市でも発生しており、倒木の下敷きになった乗用車が損壊したり、電柱や道路標識が倒れたりするなどの被害が出ている。
ベトナム国立水文気象予報センター(NCHMF)は、ベトナム北部で発生した強風と大雨について、接近中の台風3号(アジア名:ウィパー、日本では台風6号)によるものではなく、北西から南東方向に横切る低気圧に沿った風の収束によって発生したものと発表した。
なお、台風3号は22日午前にベトナム北部に上陸する見通し。その後は徐々に勢力が衰えて、23日午前には熱帯低気圧に変わると見られている。