ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

道徳教育に人生をかける85歳の現役女性教師、成功の公式は「K+K+T+N」

2016/07/03 05:25 JST配信
(C) vnexpress, Manh Tung
(C) vnexpress, Manh Tung 写真の拡大
(C) vnexpress, H.Q
(C) vnexpress, H.Q 写真の拡大

 女性教師のダム・レ・ドゥックさんは、80歳を超えた今でも教壇に立つことに夢中で、老後のことなど考えもしていない。週末の午後、ドゥックさんは翌週の授業の準備で大忙しだ。彼女は、ホーチミン市の2つの学校で道徳を教えている。眼差しは輝き、足取りは軽快、話し声も朗々としていて、初めて会う人の多くは彼女が85歳だと知ると驚く。

 彼女は毎朝4時に起床し、気功をするか公園で散歩をしてから、学校の事務所に行く。この習慣のおかげで授業をしても疲れないし、熱心に授業ができるのだという。そして、彼女の携帯電話には1人の電話番号も登録されていない。およそ100人の親戚や友人、同僚の電話番号を記憶していて、誰かに電話をかけるときは記憶をたどって番号を押している。記憶力を鍛えるためだ。

 ドゥックさんの故郷は東北部地方クアンニン省クアンイエン町。儒教の家庭で育った彼女は小さい頃から勉強熱心で、12歳の時に試験に合格し、ハノイ市のドンカイン女学校の6年生に入学した。しかし翌年、家庭の事情により、故郷に帰って養蚕と織物の仕事を手伝わなければならなくなり、泣く泣く退学した。

 18歳になると、一番上の姉がハノイ市の縫製学校へ通わせてくれた。学校では西洋とベトナムの服の縫製を学び、2学年の内容をたった6か月で修了し卒業した後、故郷に帰って仕立て屋を開業した。しかし、また学校に通うという夢も捨ててはいなかった。その後、大学に入るために仕立ての仕事を辞め、必死で勉強した。そして25歳の時、ついに総合大学の数学科に合格した。

 大学を卒業すると、ドゥックさんは紅河デルタ地方ハイフォン市のいくつかの高校で数学を教えるようになり、後に市内の大学の教員となった。1983年、50歳を超えてからホーチミン市に移り、ホーチミン市経済大学の統計数理学科で6年間教鞭をとった後、定年退職した。

前へ   1   2   次へ
[Manh Tung, VNExpress, 8/3/2016 | 00:00 GMT+7, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ベトナムの7~9月GDP成長率でASEAN主要国トップ、タイの7倍 (6:02)

 ベトナムの国内総生産(GDP)成長率は、東南アジア主要6か国=ASEAN6(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で最も高く、タイの約7倍となった。  ベトナムの2025年7~9月のGD...

ベトジェットエア、ハノイ~広島線を増便 12月20日から (6:01)

 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は12月20日より、ハノイ市と広島県を結ぶ直行便を現在の週3往復(火・木・日)から週4往復(火・木・土・日)に増便する。

2大都市の公共交通機関、30年までにすべてクリーンエネルギー化 (5:35)

 政府は、2030年までにハノイ市とホーチミン市の公共交通機関をすべてクリーンエネルギー車に転換する方針を示した。これは、2026~2030年の大気汚染対策・大気質管理に関する国家行動計画を承認する首相決定第2...

ホーチミンの市場とともに生きる:バンコー市場 (23日)

 ホーチミン市のめまぐるしく変わりゆく街並みの中で、バンコー市場(cho Ban Co)は、記憶の断片のようにひっそりと存在している。商人たちは日々、市場で商売を続けている。まるで、1束の野菜が、1kgの玉ネギが...

ベトナムの英語力は世界64位で「標準的」、日本は96位で過去最低 (5:27)

 スイスに本部を置くグローバル教育機関イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF Education First)は19日、「EF英語能力指数2025(EF EPI 2025)」を発表した。ベトナムは800ポイント中500ポイントで世界123...

海上保安庁、ベトナム海上警察と年次会合 連携・協力深化へ (4:35)

 ベトナム海上警察の巡視船が、17日から21日にかけて福岡県福岡市の博多港に初めて入港した。これに合わせて、海上保安庁とベトナム海上警察は19日、2015年9月に締結した協力覚書に基づく第12回目の年次会合を福...

Hmcomm、地場AI企業と業務提携契約を締結 (4:05)

 人工知能(AI)音声処理技術を基盤とした要素技術の研究・開発およびソリューション・サービスの提供を手掛けるHmcomm株式会社(東京都港区)は、AI開発企業であり、日本企業向けにシステム受託開発およびラボ型開...

BeeXグループのスカイ365、ニャチャンに海外MSP拠点を開設 (3:43)

 株式会社BeeX(東京都中央区)グループで、クラウド関連の運用・監視・保守(MSP)事業を手掛ける株式会社スカイ365(北海道札幌市)は、グループとして初となる海外マネージドサービスプロバイダー(MSP)拠点「スカイ...

三景、フンイエン省に環境対応包材の生産拠点を設立 海外初進出 (2:23)

 包装資材メーカーの株式会社三景(愛知県名古屋市)は11日、北部紅河デルタ地方フンイエン省のミンドゥック工業団地で、環境対応型包材の新たな生産拠点の稼働を開始した。  ベトナム現地法人「三景マニュフ...

ゲアン省:自殺志願者を救出する貧しい夫婦、20年で50人以上 (22日)

 北中部地方ゲアン省チュオンビン街区で暮らす貧しい夫婦は、同省を流れるラム川の中流で、橋から飛び降りて自殺を図った大勢の人たちの命を救ってきた。その数は20年で50人を超える。  ホアン・バン・マイ...

クアンニン省:島から持ち出した「石」14kgを観光客が返却 (22日)

 東北部地方クアンニン省コートー島(特区)で、観光客が数年前に島から持ち帰った石14kgを謝罪文とともに自治体に郵送で返却する出来事があった。  返送主は同省ハロン街区に住むNさんで、2015年から2018年に...

東南アジアで最も素晴らしい島、カットバー島が3位にランクイン (22日)

 米国の雑誌「ナショナルジオグラフィック(National Geographic)」はこのほど、「2025年の東南アジアで最も素晴らしい島トップ8」を発表した。ベトナムからは、北部紅河デルタ地方ハイフォン市のカットバー島が...

中部の豪雨・土砂崩れ、死者・行方不明者が52人に増加 (21日)

 農業環境省の速報によると、中部地域の豪雨と土砂崩れにより、各地で甚大な被害が出ており、21日午前までに、死者・行方不明者数は52人となっている。  内訳は、死者43人(◇南中部地方ダクラク省:16人、同...

ベトナムとアルジェリア、戦略的パートナーシップに関係格上げ (21日)

 アルジェリアを公式訪問したファム・ミン・チン首相は、首都アルジェで19日、同国のシフィ・グリエブ首相と会談した。両首相はこの席で、両国関係を戦略的パートナーシップに格上げすることで一致した。  ...

ベトナム航空、エティハド航空とコードシェア開始 (21日)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は、アラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空(Etihad Airways)とコードシェア提携を開始した。これにより、ベトナムから中東、欧州、アフリカへ

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved