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高校生になると、フオンさんは学校に通いやすい叔母の家に引っ越した。学業に加え、時間を見つけては叔母の家事を手伝い、週末には工業団地の近くにある母親の下宿まで自転車で行き、掃除を手伝った。
フオンさんは、叔母の家の小さなロフトに、勉強と就寝のためのわずかなスペースを設けている。これまでにもらったたくさんの賞状や証明書も壁には貼らず、引き出しの中にきれいにしまっている。
節約のため、フオンさんが着ている服も母親が中古市場で買ってきたものだ。大きな袋に数十着の古着が入っており、数万VND(1万VND=約56円)でまとめて買うことができる。
学校に通い始めた頃から、フオンさんが使う教科書やノートなどの学用品もすべて、彼女自身が獲得した賞や奨学金、あるいは地方当局から贈られたもので賄ってきた。学費については、フオンさんの家族が貧困・準貧困世帯に該当するため、免除されている。
姉が働くために休学することを決めた日、フオンさんは、姉が自分を学校に行かせるために夢を諦めたのだと理解し、涙をこらえてその決断を受け入れた。そして、姉の犠牲を無駄にしないよう、さらに努力して学業に取り組むようになった。
12年間の在学中、フオンさんは常に成績優秀で、クラスの模範的な学級委員としても活躍してきた。高校2年間は、地理の科目で優秀な生徒として省から表彰されるまでになった。
フオンさんは今後、家の近くの大学でコミュニケーション学または教育学を学ぶ予定だ。また、学費を工面するためにアルバイトも探すつもりだという。