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ベトナムのセキュリティ事情(8):センサーの活用事例その1

2015/11/07 06:00 JST配信

 皆さん、こんにちは。ALSOKベトナムの安立です。

 前回の記事「ベトナムのセキュリティ事情(7):機械警備とは?」で、日本における最新の警備技術について書いたところ、意外?に反響が大きく、ベトナムでもドローンを飛ばして工場の敷地を監視したい、というニーズをいただきました。

 残念ながら、ベトナムにおけるドローンに関する規制はグレーな部分が多く、今すぐに警備サービスとして使用することは出来ません。しかし、数年以内には欧米や日本で実績が出るのは明らかなので、是非ともベトナムでも実現化を進めたいと考えています。

 本題に戻りましょう。ベトナムでは、ほんの4、5年前まで、工場や建物の敷地の監視はマンパワーが主流でした。工業団地や大きな工場の敷地には、写真1のように警備員が監視するための「物見やぐら」が設置されていました。(今でも現役の「物見やぐら」は各地に存在します。)

 近年ではベトナムにおいても、前回ご説明したように先進国で一般に普及している各種センサーが入手出来るようになっています。

 「センサー」には様々な種類があることは既にご説明しました。これらのセンサーを適切に活用するためには、設置する場所や設置する台数を工夫する必要があります。

 敷地や建物の外周を守るために使用されるのは、赤外線センサーが一般的です。写真2のような形をしており、これを敷地の大きさに合わせて複数台設置します。

 センサーとセンサーの間は、下図のように目には見えない赤外線が張られており、何者かが赤外線を遮ったら警報を鳴らすことが出来ます。

 ただし、鳥や猫のような小動物が遮った場合や、雨や雪(ベトナムではあり得ませんが)などの自然現象でも警報が鳴ってしまうため、現地の環境に合わせて感度調整が必須になります。この部分をおろそかにすると誤報に悩まされることになります。

 この赤外線センサーは、基本的に外部からの侵入を検知することが第一の目的ですが、実はベトナムでは、もう少し違った使われ方もします。

 本コラムの3回目「工場のセキュリティ~窃盗~」で、ベトナムの工場は「宝の山」のような場所で、工場内の資材や製品などがよく盗まれるという話をしました。悪意を持ったワーカーや出入の業者・警備員などは、隙を見てはフェンス越しに「お宝」を外に放り投げます。

 そして、外に待機している仲間たちが回収したり、自分自身が退勤後に回収したりします。外に放り投げるにはフェンスに近づかなければいけません。そこで、フェンスの内側から離した場所にセンサーを設置することで、悪意を持った人間をフェンスに近づけないようにするという工夫をします。

 赤外線センサーは、屋外で使用されることがほとんどで、部屋の中ではあまり使われません。よくミッション・インポッシブル系の映画などで、赤外線が張り巡らされた金庫室の中を、特殊なメガネを装着して、アクロバティックに潜り抜けるシーンがありますが、実は演出上の話で、現実にはありません。

 では、部屋の中を守るには、どのようなセンサーを使うのでしょうか?

 次回は、部屋の中を守る空間センサーを説明します。

著者紹介
安立 光孝 (あだち みつたか)

ALSOK (VIET NAM) CO.,LTD  代表取締役社長

コンピュータメーカーで17年間システムエンジニアとして従事。製造業における生産管理システムやファクトリオートメーションシステムの構築を担当。1998年から4年間、米国シリコンバレーに駐在し、ITセキュリティのベンチャー企業を発掘、日本市場への参入を支援。2007年に綜合警備保障株式会社(ALSOK)入社。新規事業の「情報警備」事業を立ち上げ、2014年4月より現職。

ウェブサイト:https://www.alsok.com.vn/

ベトナムにおけるセキュリティー事情
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