ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

「目標と信念をもって、ポジティブに」恵木秀司さん / 飲食店経営

2017/04/19 09:00 JST配信

ベトナムで人材紹介を行う JellyfishHR がお届けする在住日本人へのインタビュー。

今回は、ホーチミンのレタントン通りでお好み焼き屋さんの店主をしている

恵木秀司(えぎしゅうじ)さん (73歳)です。

ご自身を遊び人と称され、73歳の現在もとてもエネルギッシュなお方!

「 目標と信念をもって、ポジティブに 」

恵木さんからベトナムの今と昔とこれからのお話をお伺いしました。

一目ぼれするほどのベトナムの魅力

― なんと今年でベトナム生活21年!

ベトナムに来る前は何をなさっていたのですか?

恵木:もともと広島で、教材関係の会社をやっていました。

その会社を27、8年やってたんですけど、47歳くらいのときに会社を売って。

そのお金の半分を使って居酒屋をやってました。

そっちは5年くらいかな。

― 教材関係から飲食!その流れも気になるところですが・・・。

ベトナムに来るきっかけは何だったのでしょう?

恵木:居酒屋を始めて3、4年目の時に知り合いの社長が買い付けをするってんで、連れてこられたのがベトナムで。

それが初めてのベトナムだったんだけど、気に入ってしまって。

あまりにも気に入ってしまったから、買い付けは1週間で終わったけど、1人でもう1週間滞在。

で、日本に帰って、お金を持ってこっちに帰ってきました!

― おお!ベトナムのどのような点がそんなに気に入ったのですか?

恵木:一番は、 女性が中心になっている文化 かな。

ベトナムは女性社会だからね。

女が強いし、女が家庭を守っていく義務っていうか文化があるから。

初めてベトナムに来た時、工場見学も行ってね。

22、3年くらい前だったけど2つ行った工場、どっちの社長も女の人。

1500人と2000人くらい働いていたんだけど、男の人は運転手と門番だけ。

あとは職工さんから社長・専務までぜーんぶ女性。

「すごいな」って思ってね。

どうしてこんなに女の人ががんばって働くのか?って聞いたら、100年戦争をしてきた影響だって。

男はいつ戦場に行っていつ死ぬかわからないから、女性が稼いで男に食べさせて。

そういう文化なんだと。

だから 家庭は女性が守る文化 なんだって、ベトナムは。

これから先いけば変わってくるんだろうけど、そこがすごいなって思った。

それと、他は英語圏だったのと、ベトナムは共産主義だけど住みやすいなって思ったとこかな。

あと、親日国家だから日本人に優しいところかな。

21年のベトナム生活

― 来越当初のベトナムの様子はどうでしたか?

恵木:日本人も少なかったし、日本料理屋もホーチミンに4軒しかなかった。

今は300軒以上あるけどね。

4軒しかない中で、ぽーんとレタントンにお好み焼き屋作って。

今みたいに日本人街なんてないし、当時なーんにもなかった。

ずっとこの辺バラックだったから。

他はスカイガーデンがちょうど基礎掘ってて、ホテルがひとつあったくらい。

― ではそこから少しづつ日本人が集まっていって・・・?

恵木:そうそう。

21年の間にどんどんどんどん日本人が集まってきて。

2、3年前なんかはリトルトーキョーって名前がついて、日本料理屋がずらーっとならんどったんよ。

でも、ここ数年で韓国系のお店が増えて、日本人経営者のお店は他の区か裏道の方へいっちゃった。

― そういう時代の移り変わりも21年の間に感じていらっしゃったんですね。

もともとお好み焼き屋さんではなかったとのことですが、お好み焼き屋さんをするきっかけは?

恵木:実は、 最初は不動産関係のことをしようと思ってて

土地が買えんことはわかってたんじゃね、けど、不動産ブローカみたいなことできないかと・・・。

滞在していたホテルの人に話来たり、役所に相談しに行ったり。

ベトナムって賄賂が横行してるんだよね。

それでどこいっても賄賂賄賂賄賂・・・。

それでお金が底をついちゃって。

残ってたお金で、鉄板と冷凍庫、冷蔵庫2個、エアコン4~5台買って、場所借りて お好み焼き屋さん

を始めました。

居酒屋の時に、刺身のさばき方とかお好み焼きの作り方とか教えてもらってたし。

― 大変でしたね・・・!

今は当時に比べだいぶ落ち着いたんじゃないですか?

恵木:今もね、税務署の問題、保健所の問題、仕入れの問題、お金の問題、大家さんの問題でね。もう大変よ。

日本もここも、小さなお好み焼き屋も大きい会社もそれなりに分相応に大変 なんよ。

それは今も変わらない。

ただ、最初の従業員はお金のこととかでトラブルがあったけど、次に来てくれた姉妹2人、いい子たちが来てくれて。

その子たちは10年ほどここで頑張ってくれたし、今の子たちもいい子たちだし。

そういう環境的には良くなったかな。

それに、ひったくりとかスリとか変なのは全然寄ってこなくなったよ、わしには。

みんな知ってるからね。

昔からいるスキンヘッドのおじちゃん って。

73歳、お好み焼き屋さんの今後の目標

― お店や個人としての今後の目標を教えていただけませんか?

恵木: 日本人以外のお客さんを増やすこと!

今、お客さんは日本人が6割・その他の国のお客さんが4割。

それを、日本人4割・ベトナム人4割・その他外国人2割にしたい。

日本人のお客さんが来てくれるのはとてもうれしいけど、2000~3000人くらいしかいないからね、ここら辺には。

それに比べてベトナム人はホーチミンだけで1千万人。

そっちのお客さんを呼ぶ努力をしたらまだまだ伸びると思うよ。

今は従業員の子がフェイスブックに投稿してくれたり、来てくれたベトナムの人も写真を撮って載せてくれたり、10%引きの割引券を配ったり。

そういう努力をしてきてぼちぼち増えてきたかな。

あとは、80歳まではここで頑張ってお店を維持して、そのあと日本に帰って、有料養老院に入るか、彼女作ってこっちに住むか考えるわ!

― いくつになっても常に上を目指す姿勢、見習いたいです!

最後に読んでいる方へのメッセージをお願いします!

恵木: ベトナムにはポジティブな人がおいで

ここでは騙されたりは日常茶飯事だし、お金も物も盗られた側が悪いって法律でもなってる。

「盗られたあなたが悪い、盗った私は悪くない。」

そういう国だからねここは。

だから、ぐじぐじぐじぐじ物事を悲観的にかんがえるような人は向かない!

前向きで楽観的で、おおらかにね。

そういう気持ちのポジティブな人でないと。

だからこそ、ここでは 大きな目標というか、信念を持っている人がやっていける と思うよ。

― ありがとうございました!

私も、滞在中何があってもポジティブに前向きに生活していきます!

― インタビュー後述

73際とは思えないほどのエネルギーを感じる恵木さん。

いわゆる「ポジティブ」な方であるのは間違いないのですが、自分がやりたいことをしっかりと持ったうえで、それに向かって頑張り続ける。

その中で壁や問題にぶつかっても、本業ややりたいことがしっかり自分の中にあるため

「ポジティブ」でいられるのだと、すごく感じる方でした。

実は、記事に書ききれなかったお話しもたくさんお伺いしています!

もっとお話が聞きたい方は、ぜひお好み焼き屋「秀」へ行ってみてください!

お好み焼き屋「秀」の詳細はこちら!

著者紹介
JellyfishHR Co.,Ltd
2013年8月から日系人材紹介会社としてベトナムに進出。現在「ハノイ」「ハイフォン」「ホーチミン」の3拠点にて、日系、非日系問わず人材紹介サービスを提供しており、常に100件を超える日本人向けのベトナム勤務の求人・仕事を保有している。
◆ホームページURL : https://jellyfishhr.jp
ベトナム求人・転職・就職をお考えの方はこちら
Voice ~ベトナム最前線で働く人の声~
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
聖母マリア教会がXmasライトアップ、LED装飾は昨年の2倍 (6日)

 ホーチミン市サイゴン街区(旧1区)中心部に位置するドゥックバー(聖母マリア)教会は、今年もクリスマスシーズンに合わせて装飾され、クリスマスの雰囲気を楽しむ大勢の家族連れや若者で賑わっている。  同教...

第21回ホイアン日本祭り2025、12月26日から開催 (6日)

 南中部地方ダナン市(旧クアンナム省)のホイアン文化遺産保存管理センターは4日、ホイアン旧市街で12月26日(金)から28日(日)にかけて、第21回ホイアン日本祭り2025が開催されると発表した。  同イベントはダ...

コンダオ国立公園、IUCNグリーンリストに認定 (6日)

 ホーチミン市コンダオ特区のコンダオ国立公園(Vuon Quoc gia Con Dao)はこのほど、国際自然保護連合(IUCN)が認定・授与する「グリーンリスト(Green List)」の認定証を受領した。  「グリーンリスト」は、コ...

貧しい人々の「最期の眠り」を見届けて20年、無償で葬儀を行う男性 (11/30)

 ホーチミン市ニャーベー村には、貧しい人々や身寄りのない人々の最期を見送ることに人生のすべてを捧げてきた男性がいる。  地元の人々は、ニャーベー村74集落の長であるレ・バン・サンさんを、親しみを込...

ラムドン省:洪水で1750世帯が孤立、自治体が緊急対応を指示 (5日)

 南中部地方ラムドン省で豪雨に伴う洪水被害が発生している。旧ビントゥアン省のエリアを中心に大規模な洪水が発生し、約1750世帯が孤立する事態となり、同省人民委員会が4日に緊急対応を指示した。  省全体...

国会、緊急事態法を可決 宣言・解除の権限は国会常務委員会に (5日)

 国会は3日、緊急事態法を賛成多数で可決した。同法は6章36条から成り、2026年7月1日に施行される。  同法が規定する緊急事態とは、国民の生命や健康、国・機関・団体・個人の財産を著しく脅かす災害、また...

ハノイ:国会議事堂内で国会博物館が開館、国会関連の資料展示 (5日)

 ハノイ市バーディン街区ドックラップ通り1番地(1 Doc Lap, phuong Ba Dinh, TP. Ha Noi)の国会議事堂内で2日、ベトナム国会博物館の開館式が開催された。合わせて、国会開設80周年(1946~2026年)を記念する書籍...

FPTと韓国企業が合弁会社を設立、建設人材雇用のデジタル化で (5日)

 建設関連の外国人材と企業とのマッチングプラットフォーム「カダ(GADA)」を運営する韓国のワークスメイト(Worksmate)は2日、ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)グ

FPTとベトナム航空、独身社員向け「お見合い」イベント開催 (5日)

 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)グループは、ベトナム航空[HVN](Vietnam A

カンゾー~ブンタウ間の海上橋案件、ビンGがプレFSの審査申請 (5日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は、ホーチミン市旧カンゾー郡と旧バリア・ブンタウ省ブンタウ市を結ぶ海上橋の建設計画のプレ事業化調査(プレFS)の

性的倒錯者を職場で殺害、省市場管理チーム元幹部を逮捕 (5日)

 東北部地方ランソン省警察は3日、ドアン・バン・サン容疑者(男・57歳)を殺人容疑で逮捕したと発表した。事件はその残虐性から、国内だけでなく海外にも大きな衝撃が広がっている。  サン容疑者は、被害者で...

ダナン:地下工事中の新都市区に巨大な陥没穴、車2台落下 (5日)

 南中部地方ダナン市アンハイ街区で建設中の新都市区案件「キャピタル・スクエア3(Capital Square 3)」に隣接するグエンコンチュー(Nguyen Cong Tru)通りで3日午後2時10分ごろ、大規模な陥没事故が発生した。 ...

コクヨ、地場ティエンロン文房具Gを子会社化へ (5日)

 文房具やオフィス家具の製造・仕入れ・販売を手掛けるコクヨ株式会社(大阪府大阪市)は、地場大手文房具・事務用品メーカーのティエンロン文房具グループ[TLG](Thien Long Group)の

ハノイ:大気汚染対策を強化、ドローン導入など 休校も検討 (5日)

 ハノイ市人民委員会は、大気汚染の深刻化を受け、市内の農業残渣の野焼きやごみ焼却などの取り締まりを強化することを目的として、ドローンによる監視措置と、粉じんを抑制するための噴霧装置を導入する方針を...

11月のベトジョー記事10選:自然災害被害報告など (5日)

 ベトナムでは自然災害が頻発しており、1~11月期の自然災害による死者・行方不明者は409人に上り、経済的な被害額は85兆VND(約5000億円)と推定されています。  また、11月には、観光不動産開発を手掛けるサ...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved