ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
RSS
Login
 ようこそ ゲスト様 
VietJo ID

【第1回】社会課題解決の前線へ

2020/03/23 11:45 JST配信

こんにちは、福崎雄生(ふくざきゆうき)と申します。2019年7月よりホーチミンに移りまして、障がい者雇用創出を目的としたベトナム国内の社会的企業にて活動をしています。

本コラムでは、現在所属している団体の活動やそこから得た気づき/学びを発信していきたいと考えています。みなさまにとっても日頃とは少し違った視点でベトナムを捉える機会に繋がれば大変嬉しいです。

ベトナムでの具体的な活動に関しては次回紹介しますので、今回は私がホーチミンに移ってくるまでの背景を中心にお伝えします。(自己紹介メインのような内容になりますが、どうかお付き合いくださいませ)

ベトナムに来るまでの経緯

私自身、もともと社会貢献活動への関心がありまして、学生時代から東北地方の復興ボランティアに参加するなど微力でも誰かの役に立てればと活動を行ってきました。現地では、がれき撤去や側溝の清掃などを行ってきました。

東北での活動に関わる中で、復興の加速を目的として様々なウェブサービスが立ち上がっていることを知りました。多種多様なサポートの方法があることを感じたと同時に、人やモノ、情報を繋げることが復興に大きく寄与していることやITの可能性について改めて実感する機会となりました。

そうこうするうちに就職活動を迎え、大学では情報工学を専攻していたこともあり、日系の通信企業に入社することにしました。通信であらゆるものを「繋げる」という強みを活かして、よりよい社会の実現に貢献したいということを志望理由として伝えていたのですが、幸運にも入社三年目のタイミングでそのチャンスが巡ってきました。社内で沖縄県の地方創生プロジェクトが発足しまして、ありがたいことにそのプロジェクトにアサインされることになりました。

そして、沖縄へ。

沖縄の業務内容は、地域課題の解決や地域産業の振興を目指し、行政や地場企業の方々の事業企画/遂行をサポートするというものでした。

市町村や地元産業が持続的に発展できるように沖縄の方々と協力しながら活動を行ってきました。具体的なプロジェクトは紹介できないのですが、イメージとしては 外務省のジャパンSDGsアワード (SDGs: 持続可能な開発目標)に紹介されているような事業の創出を目指していました。昨今では広く認知されているSDGsですが、実は地域レベルでも様々な取り組みが行われています。

※SDGsに関しましては、 山田邦永さんのコラム にて触れられておりますのでご覧くださいませ。

そんな沖縄での活動の中で個人的に強く感じたことは、根の深い地域課題の解決は一筋縄にはいかず、地道な活動を継続的に行っていく必要があるということでした。

しかし、継続的な活動を維持するためには活動資金が必要になるため、社会課題解決においては実は(いい意味で!!)お金を生み出すビジネスの力が求められていることを知りました。実際に、現地の方々からも地域課題解決を目指す事業における収益モデルの考案に協力してほしいという要望を受けることがありました。

(所属組織のプロジェクトとしては優良事例も生み出されてはいるのですが)少なくとも私個人としては、ビジネスの力で地域課題を解決するというアイデアを生み出し、更にそれらを遂行していくにはあまりに力不足であることを痛感しました。

そんな悶々とした感覚の中、社内の人材育成制度の一環で「留職プログラム」という取り組みへの参加者募集が始まっていることを知りました。

留職プログラムとは

留職プログラム とは、 NPO法人クロスフィールズ が提供している、派遣元企業から新興国のNPOや社会的企業に飛び込み、本業のスキルと経験を活かして社会課題の解決に挑むプログラムとなります。

沖縄で地域課題の複雑さや自身の力不足を感じていた私は、迷わずこのプログラムに応募しました。社内選考もありましたが、こちらも幸いにも突破することができました。

留職プログラムでは、クロスフィールズがオーダーメイドで派遣先(留職先)を選定してくれるのですが、社会的企業への派遣を強く希望しました。

【社会的企業とは】 社会的企業とは、営利の追求だけではなく社会的な問題解決を目指す企業のことです。具体例としては、地方の活性化や地産地消を目指す農場経営、児童養護施設の退所者への就職支援を行う企業、障害者を積極的に雇用して社会貢献に役立たせる企業などが挙げられます。 社会問題の解決に重点を置いてはいますが、事業として成り立つような運営を行うため、利益を度外視するようなことはありません。収益確保と社会的問題の解決を両立させ、社会をより良くしながら、経済的にも豊かにすることを目指しています。

カオナビ:社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ)とは? より抜粋

沖縄の活動を通して、ビジネスの力をうまく活用して社会課題を解決することの重要性を感じていたので、まさに社会課題解決を事業として手掛ける組織で経験を積みたいという思いがありました。

その他、自身の専門性(IT)や雇用創出への関心があることなどを汲んでいただき、最終的に現在活動しているベトナムの社会的企業への派遣が決定しました。

そしてベトナムの社会的企業へ

渡航日は素晴らしい晴天に恵まれました。

派遣団体では、自社社員やフリーランスとして障がい者の雇用創出を図りながら、ウェブ/アプリ制作事業やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を手掛けています。

また、日本の活動ではあまり接点がなかったソーシャルセクター(NPOやNGO)の方々とも関わることができるなど、貴重な経験を積むことができています。

具体的な現地での業務や、学びについて次回以降でお伝えさせて頂きたいと思います。全5回でコラムを発信したいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。

自己紹介が中心となりましたが、まずは第1回を最後までお読みいただきありがとうございました!!

著者紹介
福崎雄生
2019年7月よりホーチミンに移り、障がい者雇用創出を目的としたベトナム国内の社会的企業にて活動をしています。みなさまにとっても日頃とは少し違った視点でベトナムを捉える機会になるように、現地での学びや気付きを発信してまいります。
著者略歴:1990年生まれ、愛媛県今治市出身。立命館大学卒業。日系IT企業勤務(官公庁向けシステム開発 – 沖縄県の地方創生プロジェクト – 研修の一環でベトナムの社会的企業へ)
>> Facebookページはこちら

>> LinkedInはこちら
ベトナムにおける障がい者雇用創出の世界に飛び込んでみて
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースと自社過去記事を参考に記事を編集・制作しています   利用規約   免責事項
新着ニュース一覧
26年1~3月期GRDP、ホーチミン+8.27%・ハノイ+7.87% (6:30)

 2026年1~3月期の域内総生産(GRDP)成長率は、ホーチミン市が前年同期比+8.27%増と過去10年で最高の伸びを記録した。一方、ハノイ市も同+7.87%増となり、両市ともに力強い経済成長を示している。 ホーチミ...

世銀、ベトナム経済を前向き評価 26年GDP成長率予想+6.3% (6:20)

 世界銀行(WB)は、東アジア・太平洋地域(EAP)に関する最新の経済見通しの中で、ベトナムの2026年の国内総生産(GDP)成長率予想を+6.3%とし、前年10月時点の予想(+6.1%)を上回った。2027年には+7.6%へ加速する...

ダナン空港、VNeIDを用いた専用搭乗レーンを試験導入 (5:24)

 南中部地方ダナン市のダナン国際空港では、10日より、国内線の搭乗手続きにおいて電子身分証明アプリ「VNeID」のレベル2アカウントを使用する乗客向けの専用搭乗レーンが試験導入された。従来の身分証明書の提...

貧しい生徒に教育の希望を、8年間父親代わりを務める教師 (12日)

 南中部地方ラムドン省第2ダムロン村第179小地区の学校にある職員宿舎の狭い台所で、教師のホアン・バン・ゴックさん(男性・39歳)は山のタケノコを調理しながら、2人の「子ども」に夕食の準備をするよう促す。 ...

1~3月期の交通違反件数ワースト10、ホーチミンから3街区 (5:20)

 公安省傘下交通警察局は、2026年1~3月期における全国の交通違反件数および交通事故件数が最も多かったワースト10の街区・村のリストを発表した。交通違反件数のワースト10には、ホーチミン市の3つの街区が名を...

エチオピア航空、ハノイ~バンコク線を就航 週3便運航 (4:38)

 エチオピア航空(Ethiopian Airlines)は3月30日、ハノイ市とタイの首都バンコクを結ぶ新路線を就航した。  同路線は、週3便(月・水・金)の運航で、機材はボーイング(Boeing)のワイドボディ機であるB787-8型...

静岡新聞SBS、ハノイにソフトウェア開発の新会社を設立 (4:04)

 株式会社SBS情報システム(静岡県静岡市)と株式会社静岡新聞社(静岡県静岡市)は4月1日、ハノイ市にソフトウェア開発の新拠点となる「エスアイエス・テックソリューションズ・ベトナム(SIS TECH SOLUTIONS VIETNA...

スペースシフト、地場企業と衛星データ解析AI事業化で覚書 (3:13)

 衛星データ解析システム開発や衛星データ解析業務などを手掛ける株式会社スペースシフト(東京都千代田区)は、地理空間技術・ソリューションを提供する地場スペーシャル・デシジョンズ・ベトナム(Spatial Decisi...

システム開発の地場NALと物流のベストライン、DX推進で提携 (2:48)

 日本市場向けにシステム開発やデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業を展開する地場NALベトナム(NAL VIET NAM、ハノイ市)と、総合輸送・物流コンサルティングを手掛ける株式会社ベストライン(奈良県五...

内務省、4月末からの祝日9連休化の噂を完全否定 「法定通り」 (11日)

 内務省は、今年のフン王の命日(旧暦3月10日、新暦4月26日)と4月30日の南部解放記念日、5月1日のメーデーに伴う休日について、平日を振り替えて9連休にする計画はないと断言した。  一部で浮上していた長期...

ジブリ名作「魔女の宅急便」、ベトナムでIMAX上映と書籍発売 (11日)

 宮崎駿監督の長編アニメ映画「魔女の宅急便(越題:Dich Vu Giao Hang Cua Phu Thuy Kiki)」が4月10日、ベトナム全国の映画館でIMAX版として公開された。また、4月20日には同作品のアニメコミックのベトナム語版...

ブンタウ:巨大タコモニュメントが鎮座する公園建設へ (11日)

 ホーチミン市ブンタウ街区(旧バリア・ブンタウ省ブンタウ市)人民委員会は8日、同街区のトンニャット(Thong Nhat)通り21番地における公園建設計画について、住民からの意見聴取を行う会議を開催した。公園の中央...

4月末の飛び石連休、労働者の62%が休日振替による連休化支持 (10日)

 ベトナム労働組合総連盟が2026年のフン王の命日(旧暦3月10日、新暦4月26日)と4月30日の南部解放記念日、5月1日のメーデーに伴う休日の振替について労働者にアンケート調査を実施したところ、回答者の約62%が連...

食品安全の新規定、効力停止を無期限延長 旧規定を継続適用 (10日)

 政府は、食品安全法をガイダンスする政令第46号/2026/ND-CP、および食品製品の公表・登録を規定する決議第66.13号/2026/NQ-CPの効力を一時停止する決議第15号/2026/NQ-CPを公布した。 各省庁による管理体制...

ラム書記長、4月14日から訪中 越中ハイレベル交流強化へ (10日)

 ベトナム外務省の発表によると、トー・ラム書記長 兼 国家主席と夫人は、中国の習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 国家主席と夫人の招待を受け、4月14日から17日にかけて中国を国賓訪問する。 良好な越中関係...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved