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- 25年予想を+6.6%から+6.3%に下方修正
- 26年予想も+6.5%から+6.0%に引き下げ
- 米国の関税や不安定な世界貿易環境を懸念
アジア開発銀行(ADB)は23日に発表した「アジア経済見通し(Asian Development Outlook=ADO)」に関するレポートの中で、ベトナムの2025年における国内総生産(GDP)成長率予想を+6.6%から+6.3%に下方修正した。2026年についても+6.5%から+6.0%に引き下げた。
予想引き下げの原因として、米国の新たな関税措置や不安定な世界貿易環境の影響が懸念されていることがある。
ADBは、米国が8月1日から発動する関税措置により、2025年後半から2026年にかけてベトナムの輸出需要が減少する見通しだと指摘した。また、ベトナム・PMI(製造業購買担当者指数)は、2024年末以降、製造業の減速傾向が続いている。
一方、ベトナム経済は依然として高い回復力を示している。2025年1~6月期には、輸出入が力強く伸び、海外直接投資(FDI)認可額は前年同期比+32.6%、実行額も同+8.1%増加した。公共投資の実行率も同+19.8%の伸びを記録した。
ADBはまた、ベトナムのインフレ率が2025年は+3.9%、2026年は+3.8%に低下すると予測した。国内改革を迅速かつ効果的に進めることで、外的リスクを緩和し、持続可能な成長基盤を強化できると提言している。