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- 建設経済研究所の25年1~6月期市場報告書
- 手頃な価格のマンションの割合、4~7%に
- 市場の約70%を高級住宅が占める
建設省傘下の建設経済研究所の2025年1~6月期市場報告書によると、ハノイ市とホーチミン市のマンション市場は供給の不均衡が続いており、手頃な価格のマンションの割合が全体の4~7%に減少していることが明らかになった。減少の原因は、投資家が高級住宅の開発に注力しているためだという。
ホーチミン市では、50億VND(約2800万円)超のマンションが供給数全体の47%余りを占めている。一方、20億VND(約1100万円)未満の手頃な価格のマンションは徐々に減少し、現在は約7%にとどまっている。これらの手頃な価格のマンションは、主に中心部から離れた古いプロジェクトから供給されている。
1~6月期に販売された住宅プロジェクトは、主に中級・高級セグメントに集中しており、ほとんどのプロジェクトの価格は1m2あたり8000万VND(約45万円)を超える。さらに、1m2あたり1億VND(約56万円)を超えるプロジェクトが郊外エリアにも拡大し、供給が一層不均衡となっている。
ハノイ市では、20億VND(約1100万円)未満のマンションが供給数全体のわずか3.9%で、50億VND(約2800万円)超のマンションが55%を占めている。
ホーチミン市不動産協会(HoREA)のレ・ホアン・チャウ会長によると、2021年以降、ホーチミン市では1m2あたり3000万VND(約16万8000円)未満の手頃な価格の住宅がほとんどなく、また社会住宅(低所得者向け住宅)も不足しているという。
また、市場の約70%を高級住宅が占めており、特に2024年以降、手頃な価格の住宅や中級住宅の供給が減っているため、同市の住宅市場は不均衡で持続可能ではないと警告を発している。
価格の上昇も続いており、2024年には高級マンションの価格が1m2あたり9000万VND(約50万円)、1戸あたり約97億VND(約5400万円)に達した。この価格は多くの中間層や低所得者には手が届かない水準となっており、さらなる価格上昇が懸念されている。