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- 2大都市の空港、利用者数年間800万人
- 複数の航空会社が毎日数十便を運航
- 仕事や学業、観光、医療など移動需要高い
国際航空運送協会(IATA)が発表した2024年の世界航空輸送統計(WATS)によると、ベトナムのハノイ市ノイバイ国際空港とホーチミン市タンソンニャット国際空港の空港ペアは、利用者数が年間800万人に達し、世界で4番目に多かった。
IATAが毎年発表するWATSは、世界240社以上の航空会社から集めたデータを基に、旅客数や貨物量、航空機の運航状況などを総合的に分析したレポートだ。
ノイバイ~タンソンニャット間の路線は、ベトナムの政治・行政の中心地であるハノイ市と、経済・商業の中心地であるホーチミン市を結んでいるため、ビジネスや会議、出張などの移動需要が非常に高い。
両都市間の距離は1100kmを超え、飛行機が最も効率的な移動手段となっている。鉄道やバスでは所要時間が長く、多くの乗客のニーズに応えきれないのが現状だ。
また、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)、格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)、地場不動産デベロッパー大手FLCグループ[FLC](FLC Group)傘下のバンブー航空(Bamboo Airways=BAV)、ベトラベルホールディングス(Vietravel Holdings)傘下のベトラベル・エアラインズ(Vietravel Airlines)など複数の航空会社が、同路線で毎日数十便のフライトを運航している。
早朝から深夜まで運航便があるため、乗客は自分の都合に合わせて柔軟に選べる環境が整っている。加えて、複数のLCCの参入や定期的な割引キャンペーンにより、運賃の競争力も高まり、多くの利用者を引きつけている。
さらに、両都市は人口密度が高く、仕事のみならず学業、観光、医療、親族訪問など個人的な移動需要も年間を通じて安定していることが、利用者数の多さの要因となっている。
WATSではこのほか、ボーイングB737型機やエアバスA320型機といったナローボディ機が、国内外の多くの路線で主流となっていることも報告されている。