三谷産業株式会社(石川県金沢市)のベトナム子会社で、建設関連全般の設計・積算を担うオレオ・コンストラクション・ソフトウェア・デベロップメント(Aureole Construction Software Development=ACSD、ホーチミン市)は、北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市に支店を設立し、12月15日に営業を開始する。
三谷産業グループは24年前からベトナムの北部および南部で事業を行ってきたが、中部に拠点を置くのは今回が初めて。
ACSDは、ベトナム南部のホーチミン本社、北部のハノイ支店に続き、中部にフエ支店を設置することで、優秀な学生の採用・定着につなげるとともに、BIM(Building Information Modeling)およびCIM(Construction Information Modeling)業務を中心に事業の強化を図る。フエ支店の所属人数は、2018年度に12人、2019年度に 40人、2020年度に 80人と増やしていく計画。
三谷産業は、2017年よりフエ市にあるフエ大学フエ科学大学と「日本建築における3D関連作図分野に関する共同研究と能力開発」をテーマに産学共同研究に取り組んできた。また、ACSDではこれまでも同大学をはじめフエ市内の各大学の卒業生を採用しており、卒業生らはホーチミン本社で勤務していた。
しかし、フエ出身者は生まれ育った故郷で生活したいという気持ちが強い傾向があり、採用後数年で退職し帰郷してしまうという課題があった。こうした背景から、ベトナム人社員がワーク・ライフ・バランスにストレスを感じないよう、個人の家庭や生活を尊重しつつ仕事にやりがいを感じてもらえるような就労環境の整備の一環としてフエに支店を設置することとした。