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清水建設株式会社(東京都中央区)は、東南部地方ドンナイ省ビエンホア空軍基地において枯葉剤由来のダイオキシン汚染土壌を洗浄処理する技術の有効性を実証実験により検証し、8日にハノイ市内のホテルでベトナムおよび米国の政府関係者を招いてその成果を発表した。
実証実験は、ベトナム国防省の承認を得て、環境処理技術センター(CTET)と共同で2019年と2020年の2回に分けて行った。
汚染土壌の洗浄技術は清水建設が開発・実用化したもので、日本国内において数百万tの処理実績がある。同社はビエンホア空軍基地で計画されているダイオキシン汚染土壌浄化プロジェクトへの参画を目指しており、そのためには高濃度汚染土壌に対する技術の有効性を検証する必要があると考え、基地内に実際に使用する土壌洗浄プラントを設置し、実証実験により約900tの汚染土壌を洗浄処理した。設置したプラントは、1日8時間稼働の場合は3万〜3万7500m3/年、16時間稼働の場合は6万5000~8万m3/年の処理が可能。
CTETおよびベトナムの関連機関は、実証実験プロセスを監視し評価した結果、技術の信頼性、時間当たりの処理量、環境影響、消費エネルギー、コストともに清水建設の土壌洗浄技術が優れているとの判断を下した。
同社は、ベトナムにおいて優れた特長が認められた土壌洗浄技術により、ベトナムと米国が進めるビエンホア空軍基地のダイオキシン浄化プロジェクトへの参画を目指す。