メコンデルタ地方ロンアン省タンチュ郡ミービン村でこのほど、まじない師グループが治療と称して女性患者を殴打し死亡させるという痛ましい事件が起きた。
亡くなったのはフイン・ティ・リエウ・トゥーさん(32歳)。母親のケンさんによると、トゥーさんは以前精神病を患い病院に通院していたことがあったが、普通に暮らしていたという。ただ時折頭痛を訴えたり、長々と話し続けたりなどの症状が見られたため、ケンさんは「除霊」を行っているというまじない師ナムトゥオンのグループにトゥーさんの治療を依頼した。
7月26日、ナムトゥオンは仲間のまじない師7人とやって来て、トゥーさんの片足を鎖で窓枠につなぎ、部屋に閉じ込めた。周辺住民によると、当初この部屋からは激しい殴打の音とトゥーさんの悲鳴が聞こえていたが、その後悲鳴は聞こえなくなったという。「治療」開始から4日後の30日、トゥーさんは遺体で発見された。遺体を解剖した結果、トゥーさんは肋骨4本が折られ、左の肝臓とすい臓が押しつぶされていた。
<続報>ロンアン省警察は2日、まじない師グループ「ナムトゥオン」のうち2人を殺人容疑で緊急逮捕した。警察は逃亡中の残りのメンバーの行方を捜索中だ。