ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

22年も行方不明の女性が記憶喪失状態で発見、中国に売り飛ばされた可能性も

2019/07/05 13:58 JST配信
(C) tuoitre
(C) tuoitre

 メコンデルタ地方バクリエウ省ドンハイ郡ロンディエンドン村で22年前に行方不明になったグエン・キム・ホンさん(女性・当時21歳)が、中国に隣接する東北部地方ランソン省で家族と涙の再会を果たした。ホンさんは43歳になっていた。

 ホンさんは以前結婚していたが、1年後に離婚。経済的に余裕がなかったため、1997年にメコンデルタ地方カントー市へ出稼ぎに行って以降、家族と連絡が取れず行方不明になっていた。

 家族は奔走して彼女の行方を調べたが、長い月日をかけても、なんの手掛かりもつかめなかったことから、生存の可能性を諦め、忌日を定めて毎年供養を続けていた。今年4月に始まった国勢調査を機に、地元当局にホンさんの死亡届を出したばかりだった。

 22年も行方不明で、死亡したとばかり思われていたホンさんだったが、6月30日に中国国境付近のランソン省で、パニック状態に陥って道を徘徊していたところを発見され、同省社会保護センターに保護された。

 保護された彼女は、片言のベトナム語で「私はベトナム人」「中国に住んでいた」「実家までの道を覚えていない」としか話さなかった。彼女がずっと携帯していたという家族に関するメモの内容と、彼女を撮影した動画をフェイスブック(Facebook)に投稿すると、3時間後にバクリエウ省の家族から連絡が入った。

 ホンさんの兄は、早速ランソン省に足を運んで妹を迎えに来た。しかし、ホンさんは身分証明書がなく、航空券を購入することができなかったため、2人は長距離バスで2日かけて、今年80歳になった母が待つ故郷に帰ることにした。

 発見されたホンさんは記憶喪失になっており、中国に渡った理由や同国での生活についても証言することができず、事件なのか事故なのか詳細は不明だが、人身売買の被害に遭った可能性も指摘されている。

【関連記事】

27年前に人身売買被害のベトナム人女性が帰国、中国に残す子供を想って涙の日々 (2022/11/07)
隔離病棟の看護師、人身売買で中国に売られた女性の身元判明に貢献 24年間行方不明 (2020/12/29)
中国に売られたベトナムの少女、9年越しの帰郷とこれから (2020/09/20)
人身売買被害、3年で2600人以上―9割が中国へ (2019/08/05)
中国に売り飛ばされた女性、23年振りにSNS上で家族と再会 (2019/07/18)
中国に嫁いだ女性、行方不明後に国境で錯乱状態のところを保護 (2019/07/16)
行方不明の娘を探して中国へ15回、魔の売春宿に潜入した父親 (2019/06/09)
中国人に売られた娘を取り戻せ、父親の驚きの選択と意外な結末 (2014/02/16)

[Vnexpress 16:28 3/7/2019, tuoitre 12:41 03/07/2019 U].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
26年のGDP成長率目標+10%以上、経済社会発展計画 (15:02)

 ファム・ミン・チン首相は20日、第15期(2021年~2026年任期)国会第10回会議の開幕式で、2025年および2021~2025年の5か年の経済社会発展計画の実施結果の概要を報告し、2026年の計画の内容を発表した。計画では...

カントー:メコンデルタ地方初の日本式職業訓練校が開校 (14:03)

 南部メコンデルタ地方カントー市で18日、同地方で初となる日本式職業訓練校「日本技能専門学校(JPC)」が開校した。ベトナム人材を日本企業の採用ニーズに直結させる教育モデルとして、地域の人材育成と経済発展...

フエ:ディン副書記が市人民委員会主席に就任 (13:32)

 北中部地方フエ市人民評議会は17日、同市共産党委員会のファン・ティエン・ディン副書記を同市人民委員会主席(2021~2026年任期)に選出した。  ディン新主席は1971年生まれの54歳。出身地は旧トゥアティエ...

抗仏戦争の郵便配達員、地獄の10日間の記憶 (19日)

 電気ショック、水責め、足指潰しなどの拷問を10日間にわたり受け続け、体重が20kg減ったにもかかわらず、郵便配達員だったレ・バン・トゥーさんは一言も口を割らず、通信の「生命線」を守り抜いた。  トゥ...

建設省、カイメップ・ティバイ港でのクルーズ船受け入れを暫定許可 (13:23)

 建設省は17日、ホーチミン市のカイメップ・ティバイ港群におけるクルーズ船の受け入れを2026年6月30日まで暫定的に認めるとした。ベトナム海事水路局の提案に応じた形だ。  対象港湾には、◇ティバイ総合港...

ホーチミン市財務局と米ナスダック、国際金融センター開発で提携 (6:25)

 ホーチミン市財務局はこのほど、米証券取引所ナスダック(Nasdaq)との間で協力覚書(MOU)を締結した。同市におけるベトナム国際金融センターの開発を推進することが狙いだ。  調印式には、同市人民委員会のグ...

エースコック、フンイエン省に新工場を着工 投資総額126億円 (6:19)

 エースコックベトナム(Acecook Vietnam)はこのほど、北部紅河デルタ地方フンイエン省の第2タンロン工業団地内で新工場「タンロン工場」の着工式を開催した。同社にとって北部で3か所目、国内で14か所目の工場と...

6万人収容の国内最大スタジアムが着工、国内初の開閉式ドーム採用 (5:43)

 ベトナム公安省は、北部紅河デルタ地方フンイエン省で10月19日、PVFスタジアムの起工式を開催した。完成すれば、6万人収容の国内最大規模のスタジアムとなり、最新の開閉式ドーム技術や最先端のテクノロジーな...

7省・市の25~30年任期党委書記が決定、ハノイ市党委書記が再任 (5:02)

 ◇ハノイ市、◇西北部地方ディエンビエン省、◇北中部地方クアンチ省、◇同フエ市、◇南中部地方ダナン市、◇同ダクラク省、◇南部メコンデルタ地方カマウ省の7省・市の共産党委員会書記(2025~2030年任期)が決定した...

スズキの新型コンパクトCUV「フロンクス」、ベトナムで販売開始 (4:17)

 スズキ(SUZUKI)の新モデルとなるコンパクトクロスオーバー車(CUV)「フロンクス(Fronx)」が、ベトナム市場で17日に発売を開始した。インドネシアから完成車を輸入して販売する。スタイリッシュなクーペスタイル...

SANKO MF、ベトナムの合弁契約解消 参加資本譲渡 (3:45)

 飲食・小売事業や水産事業を手掛ける株式会社SANKO MARKETING FOODS(東京都中央区)は20日、ベトナムで日本食レストラン事業を展開するために締結した合弁契約を解消し、合弁会社であるアキコ・サービス・アンド...

山一商事と関東塩業、地場鋳造会社VIDPOLを買収 (2:08)

 産業廃棄物の収集・運搬や中間処理、最終処分などを手掛ける株式会社山一商事(東京都港区)と食品卸や代行仕入、物流を手掛ける関東塩業株式会社(埼玉県さいたま市)は、共同出資により、地場鋳造会社のVIDPOLキ...

第15期国会第10回会議が開幕、最終会期で49法案を審議 (20日)

 第15期(2021年~2026年任期)国会の最終会期となる第10回会議が20日に開幕した。会議は約40日間にわたって行われ、12月11日に閉幕する予定だ。  会期中には経済社会発展計画、国家予算、監査、その他の重要...

アップル、AI家電製品の新シリーズをベトナムで生産へ (20日)

 米アップル(Apple)は、人工知能(AI)を活用した新たな家電製品ラインの生産拠点としてベトナムを選択した。アップルは、◇屋内用セキュリティカメラ、◇AI統合型スマートホーム制御ディスプレイ、◇モーション対応...

ビンファスト、フランス海外領土でEV販売網拡大へ (20日)

 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)は16日、フランスのLORET Groupとの間で提携契約を結んだ

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved