![]() (C) tuoitre ![]() |
メコンデルタ地方バクリエウ省ドンハイ郡ロンディエンドン村で22年前に行方不明になったグエン・キム・ホンさん(女性・当時21歳)が、中国に隣接する東北部地方ランソン省で家族と涙の再会を果たした。ホンさんは43歳になっていた。
ホンさんは以前結婚していたが、1年後に離婚。経済的に余裕がなかったため、1997年にメコンデルタ地方カントー市へ出稼ぎに行って以降、家族と連絡が取れず行方不明になっていた。
家族は奔走して彼女の行方を調べたが、長い月日をかけても、なんの手掛かりもつかめなかったことから、生存の可能性を諦め、忌日を定めて毎年供養を続けていた。今年4月に始まった国勢調査を機に、地元当局にホンさんの死亡届を出したばかりだった。
22年も行方不明で、死亡したとばかり思われていたホンさんだったが、6月30日に中国国境付近のランソン省で、パニック状態に陥って道を徘徊していたところを発見され、同省社会保護センターに保護された。
保護された彼女は、片言のベトナム語で「私はベトナム人」「中国に住んでいた」「実家までの道を覚えていない」としか話さなかった。彼女がずっと携帯していたという家族に関するメモの内容と、彼女を撮影した動画をフェイスブック(Facebook)に投稿すると、3時間後にバクリエウ省の家族から連絡が入った。
ホンさんの兄は、早速ランソン省に足を運んで妹を迎えに来た。しかし、ホンさんは身分証明書がなく、航空券を購入することができなかったため、2人は長距離バスで2日かけて、今年80歳になった母が待つ故郷に帰ることにした。
発見されたホンさんは記憶喪失になっており、中国に渡った理由や同国での生活についても証言することができず、事件なのか事故なのか詳細は不明だが、人身売買の被害に遭った可能性も指摘されている。
・ 27年前に人身売買被害のベトナム人女性が帰国、中国に残す子供を想って涙の日々 (2022/11/07)
・ 隔離病棟の看護師、人身売買で中国に売られた女性の身元判明に貢献 24年間行方不明 (2020/12/29)
・ 中国に売られたベトナムの少女、9年越しの帰郷とこれから (2020/09/20)
・ 人身売買被害、3年で2600人以上―9割が中国へ (2019/08/05)
・ 中国に売り飛ばされた女性、23年振りにSNS上で家族と再会 (2019/07/18)
・ 中国に嫁いだ女性、行方不明後に国境で錯乱状態のところを保護 (2019/07/16)
・ 行方不明の娘を探して中国へ15回、魔の売春宿に潜入した父親 (2019/06/09)
・ 中国人に売られた娘を取り戻せ、父親の驚きの選択と意外な結末 (2014/02/16)