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ホーチミン市5区フンブオン通り100番地の集合住宅「フンブオン(Hung Vuong)」は、4階に黄色にペイントされたトゥードゥック(慈徳)寺があることで知られている。集合住宅は1970年に着工され、2年後から入居が始まった。半世紀が過ぎた今も多くの人が暮らしている。
トゥードゥック寺管理委員会の委員であるブオン・ビー・バンさんによると、集合住宅の投資主が入居者が少ないことを心配し、バンさんの祖父ティック・フオック・クアン和尚に寺の入居を頼んだという。寺が入居すれば、信徒も住宅を購入することが見込めるからだ。
こうして4階のフロア全体(10戸分)約700m2に寺が建設された。本堂には10体の仏像が設置され、炊事場や遺灰を納める部屋も作られた。住宅の入居者は、当初は華僑の仏教徒が多かったが、やがてベトナム人も暮らすようになった。
半世紀が過ぎて、寺の壁は遺灰壺で埋め尽くされている。管理委員のバンさんは「この寺は正しくは遺灰寺と呼ぶべきかも。本堂以外の場所は、1万個以上の遺灰壺の置き場になっているのだから。私の両親や祖父母の遺灰もここにある」と話した。