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華人系不動産の巨額横領事件、違法社債発行で会長に終身刑 銀行資産横領では死刑

2024/10/18 16:39 JST配信 (2024/10/18 20:56 JST最終更新)
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  • VTP会長ラン被告含む34人に有罪判決
  • ラン被告は詐欺・資産横領罪で終身刑
  • SCB銀資産横領事件では既に死刑判決

華人系不動産大手VTPグループ(Van Thinh Phat Group)およびVTPと密接なコネクションがあるサイゴン商業銀行(SCB)における一連の違反事件のうち、VTP系列企業による違法社債発行・資産横領・資金洗浄事件の裁判で、ホーチミン市人民裁判所は17日に一審判決を下し、VTP会長のチュオン・ミー・ラン被告(女・68歳)を含む34人に有罪判決を言い渡した。

 今回の裁判の対象となった事件は、被告らがVTP系列企業が発行体となる違法な社債発行を通じて投資家から資金を調達して流用したほか、SCBや投資家の資金を横領して違法な海外送金を行うなどしてマネーロンダリングを行ったというもの。

 問題の社債30兆0810億VND(約1790億円)を購入した投資家は3万5824人に上り、その大半がSCBの預金者だった。マネーロンダリングの対象となった金額は445兆7480億VND(約2兆6500億円)に達しており、SCBを介した違法送金の総額は45億USD(約6800億円)に上った。

 今回の裁判でラン被告は、詐欺・資産横領罪で終身刑、マネーロンダリング罪で禁固12年、国外への違法な資金持ち出しの罪で禁固8年の判決を言い渡された。ほかの被告らは禁固2~23年の判決となった。

 なお、ラン被告はこれに先立ち開かれた別の事件の裁判で、同裁判所から資産横領などの罪に問われて死刑判決を言い渡されている。こちらの裁判の対象となった事件は、ラン被告が経営支配権を掌握していたSCBを介して国民や企業から資金を調達し、不動産投資などの名目でSCBにVTP系列企業向けの違法融資を行わせ、同行に多額の被害をもたらしたというもの。

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