ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

華人系不動産関連の銀行資産横領事件、控訴審でも会長に死刑判決

2024/12/04 06:30 JST配信
  • 上級裁判所、会長ら被告48人に二審判決
  • 資産横領罪で死刑、贈賄罪で禁固20年など
  • 死刑から終身刑に減刑の可能性も

華人系不動産大手VTPグループ(Van Thinh Phat Group)会長のチュオン・ミー・ラン被告(女・68歳)が経営支配権を掌握していたサイゴン商業銀行(SCB)を介して国民や企業から資金を調達し、不動産投資などの名目でSCBにVTP系列企業向けの違法融資を行わせ、同行に多額の被害をもたらした事件の控訴審で、ホーチミン市上級裁判所は3日、一審判決を不服として控訴し減刑を求めたラン被告を含む48人の被告に二審判決を下した。

 ラン被告は、◇資産横領罪で死刑(一審判決と同じ)、◇贈賄罪で禁固20年(同)、◇金融機関における融資規定に違反した罪で禁固16年(一審判決:禁固20年)の判決を言い渡された。民事責任について、上級裁判所は同被告に対し、SCBに対する673兆VND(約3兆9600億円)の賠償責任を負うよう命じた。

 上級裁判所は、判決の発効後、ラン被告が被害額の4分の3以上を返還した場合、死刑から終身刑に減刑される可能性があると説明した。

 他の被告は、禁固1年6か月~終身刑の判決だった。このうち、SCBの調査を統括し、収賄罪に問われていたベトナム国家銀行(中央銀行)第2調査監視局長のドー・ティ・ニャン被告(女・58歳)について、上級裁判所は一審判決を支持し終身刑を下した。同被告が賄賂として受け取った額は520万USD(約7億8000万円)に上った。

 SCB元頭取のボー・タン・ホアン・バン被告は、資産横領罪で終身刑(一審判決と同じ)、金融機関における融資規定に違反した罪で禁固16年(一審判決:禁固19年)の判決、元頭取代行のチュオン・カイン・ホアン被告は資産横領罪で禁固17年(同:禁固18年)の判決だった。

 また、ラン被告の夫で中国(香港)国籍のチュー・ナップ・キー・エリック(Chu Nap Kee Eric)被告は金融機関における融資規定に違反した罪で禁固7年(同:禁固9年)、ラン被告の姪で養女でもあるチュオン・フエ・バン被告は資産横領罪で禁固13年(同:禁固13年)の判決だった。

 ラン被告は逮捕までに複数の個人・企業の名義を介してSCB株91.5%を保有し、SCBの経営には直接的に関与していなかったが、側近らがSCBの要職を務めていた。残るSCB株は小口株主約4000人が保有していた。

 VTPは国内外にペーパーカンパニーを設立する形で1000社以上の系列企業を保有し、ラン被告の指示のもと、SCBは担保資産を審査せずにVTP系列企業に違法融資を繰り返し実施した。結果、VTP系列企業は債務不履行となり、SCBは多額の不良債権を抱えることになった。

[Znews 11:14 03/12/2024 / Thanh Nien 13:27 03/12/2024 / PLO 03/12/2024 / Bao Cong An 13:52 03/12/2024, A].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
ホーチミン:メトロ1号線、25年1~6月期は8.4億円の赤字 (17:49)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社(HURC1)は、2025年1~6月期の監査済み財務諸表を公表した。報告によると、同期の税引後利益は▲1420億VND(...

ホーチミン:1日型デイサービスモデルの発展を奨励 (14:33)

 ホーチミン市保健局はこのほど、日帰り利用の1日型デイサービスモデルの発展を奨励すると発表した。サービスの多様化を図って高齢者の心身の支援ニーズに応えるとともに、家族の負担を軽減することを目的として...

韓国系コンビニ「GS25」、400店舗達成 韓国製品に特化した戦略 (14:19)

 コンビニエンスストア「GS25」を運営する韓国のGSリテール(GS Retail)はこのほど、ベトナムで展開する店舗数が400店舗に達したと発表した。  GSリテールは、2018年にホーチミン市に1号店を出店し、ベトナム...

貧しい人々の「最期の眠り」を見届けて20年、無償で葬儀を行う男性 (11/30)

 ホーチミン市ニャーベー村には、貧しい人々や身寄りのない人々の最期を見送ることに人生のすべてを捧げてきた男性がいる。  地元の人々は、ニャーベー村74集落の長であるレ・バン・サンさんを、親しみを込...

中国人観光客、ベトナムでQRコード決済が利用可能に (13:48)

 中国人観光客は2日から、ベトナム国内で越境QRコード決済「ベトQRグローバル(VietQRGlobal)」を通じて、日常的に利用しているモバイル決済アプリでQRコード決済ができるようになった。  小売店、飲食店、商...

動画配信「Clip TV」がサービス終了へ、約20年の事業に幕 (13:08)

 動画配信サービス「Clip TV」が、12月31日をもってサービスを終了する。  これは、公式ウェブサイトとアプリで発表されたもので、スマートフォンやスマートテレビ向けのオーバー・ザ・トップ(OTT)サービス...

ベトナム人がよく使うパスワード、「123456」が最多の190万件 (6:36)

 パスワードマネージャーを提供するノードパス(NordPass)は、流出したログイン情報を基にパスワードの利用動向をまとめた。調査によると、ベトナムでは「123456」が約190万件と最も多く使われており、その数は2...

エネルギー分野の国家重点事業を承認、原発は30~35年稼働開始 (6:33)

 ブイ・タイン・ソン副首相は、2035年までに実施するエネルギー分野の国家重点事業を承認する首相決定第2634号/QD-TTgに代行で署名した。  エネルギー分野の国家重点事業リストには、電源事業32件(火力発電2...

電子ビザで出入国可能な国境検問所、41か所追加 全国83か所に (5:37)

 政府は2日、外国人が電子ビザで出入国できる国境検問所を新たに41か所追加する決議第389号/NQ-CPを公布した。  今回追加された国境検問所には、ビン国際空港(北中部地方ゲアン省)とチューライ空港(南中部地...

26年の新暦正月、連休ならず 1月1日のみ休日 (5:12)

 2026年の新暦正月は、元旦が木曜日にあたるため、2026年1月1日(木)の1日のみ休日となる。  また、2026年のテト(旧正月)(旧暦1月1日=新暦2026年2月17日)に伴う休暇については、2026年2月14日(土)から2月22...

ベトテル、民間用花火を販売 実店舗とオンラインで (4:33)

 国防省傘下のベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は1日、全国の自社小売ネットワークで民間用花火の販売を開始した。大手小売業者としては初めての花火販売事業への参入となる。  祝日やテト(...

ハノイ:12月から公共電動自転車の運用開始、同市初 (4:24)

 シェアサイクル事業を手掛けるチーナムグループ(Tri Nam Group)は12月1日、ハノイ市で初となる公共電動自転車の運用を開始した。グリーン交通促進の流れに合わせ、市内のシェアサイクル事業の多様化を図る方針...

トランスコスモスのベトナム開発子会社、HUFLIT大学と覚書 (3:45)

 トランスコスモス株式会社(東京都豊島区)の100%子会社で、ベトナムでアジャイル開発サービスなどを提供するトランスコスモステクノロジーベトナム(transcosmos technology Vietnam、ホーチミン市)は11月24日、...

アグリツリー、ベトナム国内で実証設備を稼働開始 現地法人も設立 (2:17)

 ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を中心とした太陽光発電設備及び蓄電池設備のコンサルティング・設計・資材調達・施工・維持管理、農作物の生産を手掛ける株式会社アグリツリー(福岡県那珂川市)は、ベ...

タイガー・ウッズ氏、ベトナムでゴルフ場を初設計 ビンG開発案件 (3日)

 「史上最高のゴルファー」と称されるタイガー・ウッズ氏が、自身が設立したゴルフコース設計会社のTGRデザイン(TGR Design)を通じて、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VI

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved