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- 3日時点では法律違反と伝染病は確認できず
- 元従業員の告発者とCPベトナムの主張対立
- ソクチャン省警察が解明に向け捜査開始
タイ系畜産大手CPベトナム(CP Viet Nam)が病気の豚や鶏の肉を販売していたとソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で告発されたことを受け、南部メコンデルタ地方ソクチャン省の専門家チームが屠殺・食肉解体工場を検査した。この結果、6月3日時点では、法律違反と豚の伝染病は確認されなかった。
検査対象となったのは、同省ミースエン郡ミースエン町(thi tran My Xuyen, huyen My Xuyen)にあるCPベトナムの委託先の屠殺・食肉解体工場。
同施設は、CPベトナムの取引先であるテーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)傘下の食品販売店チェーン「Bach hoa XANH」(バックホアサイン=グリーン百貨店)と、CPベトナムが展開する「CPフレッシュショップ(CP Fresh Shop)」の省内店舗に豚肉を供給している。
同施設は今回の検査で、営業登録証明書、農産物の安全な取扱いに関する誓約書、CPベトナムとの委託契約書の原本を提示した。1日当たりの屠殺頭数は30~40頭。動物検疫証明書も確認でき、現場で採取されたサンプルからはアフリカ豚熱(ASF)などの病気は検出されなかった。
これに先立ち、CPベトナムの元従業員L・Q・Nさん(男性)が「CPフレッシュショップ・ミースエン店」では日常的に腐った肉を取り扱っていたと告発。同地方ハウザン省の屠殺・食肉解体工場で2022年に撮影されたとされる屠殺後の病気の豚の写真を公開した。同氏によると、同社は日常的に、病気の豚や鶏の肉を店舗に搬入し、省内で販売するよう従業員に強要していたという。
CPベトナムは、Nさんが提供した一部の画像について、委託先の施設で撮影されたものと認めたが、Nさんの告発は同社への誹謗中傷と名誉毀損にあたるとして、管轄機関に対し、デマを流布した者を処分するよう要請した。
「病畜の肉」の流通疑惑をめぐり、農業環境省は公安省に捜査を要請。Nさんは4日、ソクチャン省警察に足を運んで捜査に協力した。