ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

フォー24が誕生するまで――設立者の試行錯誤

2011/02/02 13:17 JST配信
(C) Dien dan doanh nghiep
(C) Dien dan doanh nghiep

 現在「フォー24」は北はハノイ市から南はホーチミン市まで、ほぼ国内全域に出店している。さらにはインドネシア、フィリピン、韓国、シンガポールなど外国にも進出している。国内に100店舗、海外に300店舗を展開し、海外で名を轟かす初のベトナムファストフードチェーンになることが目標だ。

 1984年に大学を中退し、一足早く19歳で社会に入ったリー・クィー・チュンさんは、ホーチミン市にあるデ・ニャット・ホテルでボーイとして働き始め、その後レセプショニストとして働いた。お客さんと会話することを好み、ある時オーストラリア人ビジネスマンと知り合いになる。これが始まりで、ビジネスマンはチュンさんに接客を学ぶためにオーストラリアに4か月間滞在して英語を学ぶよう勧め、費用を全額負担しようと申し出た。初めチュンさんは驚いたが最後にはオーストラリア行きを決意、ここからフォー24とチュンさんの歴史が始まった。

 西シドニー大学でレストラン・ホテルマネジメント学科を卒業した後、グリフィン大学で観光学を学び、チュンさんはサイゴンスターグループホテルの総支配人の職を得て帰国した。その後、アメリカのケネディ大学で経営マネジメントの学位を取得し、アンナムグループ&フォー24の設立メンバー兼総支配人に就任した。

 「ホテルの支配人として働いた6年間のうちに、ホテルの経営危機の改善に取り組んだ。ウエディングやカラオケなど様々な新しいサービスを導入し、増収を図った。この経験の中で、自分には経営に関する能力があると確信した。」彼はこう回想する。

 彼の強みは、家族が経営する高級料理店系列を自らの事業展開の土台としたところだ。彼が言うには、家族に事業計画を相談している時に、偶然全員一致でフォーにしようということになったのだという。

 子供の頃からフォーが大好きで、経営やお金を稼ぐことにも興味を持っていたため、ベトナムのフォーで何かをやらなくては、という気になったのだという。現代人にうけるフォーを作ることができるだろうか? また、どのようにすれば海外へも広めることができるだろうか? ホーチミン市にはそれまでにも有名なフォー屋はあったが、普通の食堂の域を出てブランド化されたものはなかった。

 考えては実践し、彼は国内3地方のフォーの味の研究をすることにした。そして1人の顧客として、各店の調理方法や衛生面の問題点を見ていった。かつて誰も考えたことがなかったような規模の潜在的な市場を確信し、彼は伝統と現代の感覚を融合させこの市場を開拓しようと決心した。

 どの地域の客も満足させるために、3地方の味を融和させる上で、非常に困難な問題に直面したという。それはフォーが食文化の域に達していて、各地域の人々の生活に深く根ざしているということだった。

 試行錯誤の末、3地方の味を出すための24種類の調味料を編み出し、フォー24は遂に誕生した。当初は興味本位の客も多かったが、、次第に市場で認められるようになった。

 現在、フランチャイズ店がハノイ市に10店舗、ホーチミン市やその他の地域に30店舗ある。2008年の終わりに出された計画では、フォー24は国内100店舗、海外300店舗のフランチャイズを展開し、マクドナルド、ロッテリア、KFCなど海外のファストフードチェーンのモデルに従って全世界的にチェーン展開することを目標に掲げている。

 「初めから海外展開は視野に入れていた。世界中にこの味を届けるためには、特色ある味をカジュアルな形で提供する必要がある。私たちは常に高水準のフォーを提供していくつもりだ。」昔ながらの伝統的な味とは違うのではないかという疑問に対して、チュンさんはこう答える。

 またチュンさんいわく、フォー24の真のライバルは、ベトナムでも急速な成長を見せている外資のファーストフードチェーンだという。顧客の層が重なるからだ。「ここで私たちが出遅れたら、ベトナムの若い世代はフライドチキンやハンバーガーばかりを選び、そちらの方が美味しいと思うようになってしまうだろう」。

 現在フォー24はベトナムといくつかの国において特許を取得しており、将来的には全世界的に取得していく方針だ。国内の食品衛生規準を満たし、ホーチミン市観光局の規準もクリアした。また3年連続で、有名誌「ザ・ガイドUS」の賞も受賞している。

 チュンさんはフォー24の運営の傍ら、全国の大学、高校、観光学科で講演活動を行っている。自らの経験談から、ベトナムの新しいビジネスモデルを学びたいという学生達にビジネスのノウハウを伝授するためだ。

 「新商品や新しいサービスの開発も、講演も、どちらにも夢中になってやっています。二つの仕事は関係がないように見えて、互いに補完し合っているのです」とチュンさん。

 フォー24の成功はブランド確立の方法を知っていたからだという見方もできるかもしれない。実際のところ、その味が万人に広く受け入れられているという状況にはまだ至っていないし、2万6000~3万2000ドン(約100~125円)という価格も中低所得層からは見れば安くはない。しかしフォー24のブランド確立やその歩みはユニークかつ専門性があり、現代的であると言える。

[dddn.com.vn, 13/01/2011 09:10, T].  © Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
輸入混乱で食品安全の新規定を一時停止、4月15日まで旧規定適用 (6:35)

 政府は4日、決議第9号/2026/NQ-CPを公布し、食品安全法をガイダンスする1月26日付けの政令第46号/2026/ND-CP(即日施行)、および食品製品の公表・登録を規定する1月27日付けの決議第66.13号/2026/NQ-CP(即日施行...

ラム書記長特使として訪中のチュン外相、習国家主席と会見 (6:05)

 トー・ラム書記長の特使として中国を訪問したレ・ホアイ・チュン外相は4日、習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 国家主席と会見した。  習国家主席は、1月に開かれた第14回ベトナム共産党全国大会の成功と、...

ベトテル、シンガポールに駐在員事務所を開設 (5:27)

 国防省傘下のベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は4日、シンガポールに駐在員事務所を開設した。  同事務所は、デジタルインフラ連携や国家規模のデジタルトランスフォーメーション(DX)展開...

ホイアンの土産物、竹根彫刻の「生みの親」を訪ねて (1日)

 南中部地方ダナン市(旧クアンナム省)のホイアン旧市街のバクダン(Bach Dang)通りにある小さな店の前で、多くの観光客が足を止める。人々は、職人のフイン・フオン・ドーさんの巧みな手によって、無機質な竹の根...

ハノイ~クアンニン間高速鉄道、ビンスピードが投資主に (5:03)

 東北部地方クアンニン省人民委員会はこのほど、ハノイ~クアンニン間高速鉄道プロジェクトの投資方針を承認した。投資主として、不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC]

ホーチミン:メトロ1号線、テト2日間は運賃無料に (4:54)

 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社(HURC1)は、テト(旧正月)に合わせて、新暦2月16日と17日(旧暦12月29日と1月1日)の2日間、同路線を無料で運...

ダナン:ドラゴン橋、テトに10夜連続で噴水・ファイヤーショー (4:05)

 ダナン市人民委員会は、2026年のテト(旧正月)期間中のロン橋(ドラゴン橋=ドラゴンブリッジ)の噴水・ファイヤーショーおよびハン川橋の旋回スケジュールを発表した。  新暦2月13日から22日まで(旧暦12月26...

APACの26年旧正月旅行動向、人気旅行先にベトナム3都市 (3:26)

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」は、アジア太平洋(APAC)地域における2026年の旧正月の大型連休の旅行動向を発表した。  同ランキングは、2026年1月6日から1月13日まで...

ホーチミン:旧正月ブックストリートフェス、2月15日から開催 (2:49)

 ホーチミン市人民委員会は、テト(旧正月)を祝うイベントの一環として、「ブックストリートフェスティバル2026」の開催計画を発表した。今年は「春の集い、着実な前進」をテーマに開催する。同イベントは2月15日...

外国人の海外ブローカー経由取引を容認、国内証券口座の開設不要に (5日)

 財政省は3日、証券取引や情報開示などの規定を改正する通達第8号/2026/TT-BTCを公布した。外国人投資家の参入を容易にし、2026年9月のFTSEラッセル新興国指数への組み入れによる海外資金の流入拡大を狙う。通達...

ホーチミン:偽A95ガソリン製造組織を摘発、8人逮捕 (5日)

 ホーチミン市警察は、工業用溶剤と化学着色剤をガソリンに混合して偽のオクタン価95(RON95)のガソリン(A95ガソリン)を製造・販売していた犯罪グループを摘発し、8人の容疑者を偽造品の製造販売容疑で逮捕した。...

ビンG傘下ビンエネルゴ、ザライ省で大規模風力発電案件を展開へ (5日)

 南中部地方ザライ省人民委員会は4日、ホンチャウ風力発電所プロジェクト(第1期)の投資主として、不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンエネル

仏アコー系ホテル「フェアモント」、ベトナム初進出 ハノイに開業 (5日)

 高級ホテルチェーンのフェアモント・ホテル&リゾート(Fairmont Hotels and Resorts)は2月、ハノイ市でホテル「フェアモント・ハノイ(Fairmont Hanoi)」を開業し、ベトナムに初進出した。  世界最大級のホ...

ハノイ:ベトナム共産党博物館を着工、30年開館予定 (5日)

 ベトナム共産党中央官房はハノイ市で3日、ベトナム共産党博物館の着工式を開催した。  着工式には、トー・ラム書記長やファム・ミン・チン首相ら国の要人が出席した。2029年4~6月に運営を開始し、共産党創...

チュン外相が訪中、王毅外交部長と会談 「中越運命共同体」重視 (5日)

 レ・ホアイ・チュン外相は、トー・ラム書記長の特使として中国を訪問し、中国の王毅(ワン・イー)外交部長と会談した。  王外交部長は、1月に開かれた第14回ベトナム共産党全国大会の成功に祝辞を述べた。ま...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2026 All Rights Reserved