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グエンフエ通り、歩行者天国に生まれ変わった運河の歴史

2016/03/20 05:58 JST配信
(C) vnexpress, グエンフエ通り
(C) vnexpress, グエンフエ通り 写真の拡大
(C) VIETJO, フラワーロード準備中のグエンフエ通り
(C) VIETJO, フラワーロード準備中のグエンフエ通り 写真の拡大

 シャルネ運河の貨物輸送量はとても多く、この運河は時間が経つに連れてひどく汚染されてしまった。1887年にフランス人はこの運河を埋めて、両岸を繋いで「シャルネ大通り」を建設した。シャルネ大通りの一方の端は現在のホーチミン市人民委員会庁舎で、もう一方の端はサイゴン川だった。サイゴンの人々はフランスが付けたシャルネ大通りという名前ではなく、「キンラップ(Kinh Lap)」通りと呼んでいた。

 長い歴史の変遷を経て、1956年にシャルネ大通りは「グエンフエ通り」に改名され、「極東の真珠」と呼ばれたサイゴンで最も美しい通りの1つとなった。1960年からは毎年春になるとグエンフエ通りに花市場が現れるようになった。メコンデルタ地方の各地から船で運ばれて来た花々は、バクダン船着場に集められ、グエンフエ通り沿いに広げられた。

 人々は花を買うためだけでなく、テト(旧正月)の花市場特有の雰囲気を楽しむためにここにやって来た。1年に1度だけ開かれる市場であるにもかかわらず、グエンフエ花市場とフイントゥックカン(Huynh Thuc Khang)鳥市場はサイゴンのテトを楽しむための名所となった。

 1975年以前、グエンフエ通りはとても賑やかで鮮やかな色に溢れた通りだった。ここには多くのレストランやホテルが集まり、米軍兵士を含む上流階級の歓楽街となっていた。1990年代の終わり、市中心部の区画整理のため、多くの人々に惜しまれる中、グエンフエ通りの花市場は9月23日公園に移された。

 2004年、花市場は新しい姿でグエンフエ通りに戻ってきた。花を売り買いする場所ではなく、花々や果物が美しく飾られ、訪れた人々が春を楽しめるよう工夫が凝らされた場所となったのだ。そして花市場は正式にグエンフエ花通り(フラワーロード)と改名され、テトの名所となった。

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