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【AFF三菱電機カップ2022・グループB展望】東南アジア最強の呼び声高いベトナムを止めるのはどこか?

2022/12/18 09:30 JST配信
(C)AFF Mitsubishi Electric Cup
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東南アジアサッカーの王者を決めるAFFカップ2022が2022年12月20日~2023年1月16日の日程で開催される。今大会から冠スポンサーがスズキ自動車から三菱電機に引き継がれ、大会公式名は「AFF三菱電機カップ」となる。東南アジアが熱狂する1か月にわたる熱い戦いが間もなく始まる。この特集では、AFF三菱電機カップを展望。今回は、2大会ぶりの王座奪還を目指す我らがベトナムの入ったグループBを紐解いていく。

 グループBの顔触れは以下の通り。※FIFAランキングは2022年11月時点。※AFFカップ最高成績はベスト4以上のみ掲載。

・ベトナム(FIFAランク:96位) AFFカップ最高成績:優勝2回(2008, 2018)
・マレーシア(同146位) AFFカップ最高成績:優勝1回(2010)
・シンガポール(同160位) AFFカップ最高成績:優勝4回(1998, 2004, 2007, 2012)
・ミャンマー(同158位) AFFカップ最高成績:ベスト4:2回(2004, 2016)
・ラオス(同187位)

東南アジア最強のベトナムを止めるのはどこか?

 グループBで最も力があるのがベトナムであることに異論を唱える者は少ないだろう。FIFAランキングではもう長い間、東南アジアトップの座に君臨しており、トップ100に入っている東南アジア唯一の国だ。その実力は、東南アジアから唯一FIFAワールドカップ・アジア最終予選に進出したことが既に証明している。

 韓国人のパク・ハンソ監督率いるベトナム代表は、FWグエン・コン・フオン(※2度目のJリーグ挑戦のため不参加)ら中心選手が円熟期を迎えつつあり、戦力が充実。今大会でも優勝候補の一角と目されている。グループリーグでは、マレーシア、シンガポール、ミャンマー辺りと上位争いをすることが予想されるが、このうち最大のライバルであるマレーシアとはホームで対戦できるという大きなメリットがある。しかし、この3か国はベトナム相手にサプライズを起こすだけの力があるため、油断は禁物だ。

 2018年大会の王者として臨んだ前回大会では、この大会絶好調だったMFチャナティップ・ソングラシンの大活躍もあり、準決勝で宿敵タイに敗れてしまったが、ベトナムがタイと並ぶ東南アジアの双璧であることに変わりはない。ベトナムの主力選手たちは20代半ば~20代後半で、前回大会から大きく陣容は変わっていない。MFクアット・バン・カンなど東南アジア競技大会(SEA Games)を制したU-23代表の面々もいるため、選手層はさらに厚くなったと言えよう。

 ベトナムの目標は王座奪還以外にないが、そのためにはまずグループリーグを突破しなければならない。これはさほど難しいことではないものの、ベトナムにも幾つか不安要素はある。最も心配されていたのは、今季からフランス2部ポーFCでプレーしている絶対的エースのMFグエン・クアン・ハイが招集できない可能性があったこと。これについては、ポーFCが出場にゴーサインを出したので解決したが、チーム合流が開幕直前となったため、コンディション調整に少し時間を要するかもしれない。

グループBは死の組に?

 組み分け結果が出た後、多くのベトナム人サポーターは、難敵であるタイとインドネシアとの対戦が回避できたことを喜んだ。しかし、仮にベトナムが初戦のラオス戦で望んだ結果が残せずにスタートで躓いた場合、このグループは一転して死の組になる恐れがある。グループBは、頭一つ抜けたベトナム、そして、ラオスの力がやや劣る以外、残る3か国の力は拮抗している。この3か国は前述した通り、サプライズを起こすだけの力を持っている。ベトナムは初戦でラオスと対戦した後、この3か国と連戦しなければならず、極端にメンバーを落とすターンオーバーを採用するのが難しい。

 このため、主力選手たちに負担がかかる恐れがあり、怪我などへの懸念も高まる。グループリーグから厳しい展開となった場合、指揮官も早いうちから手の内を明かすことを余儀なくされ、準決勝以降の試合が不利になるかもしれない。

ベトナムの対抗馬は?

 ベトナムの対抗馬として最も有力なのはマレーシアだ。順調にいけば、この2か国が1位と2位でグループリーグを突破する可能性が高い。韓国人のキム・パンゴン監督が率いるマレーシアは、先日開催されたキングスカップ2022で開催国タイをPK戦(1-1(5-3))の末に下すなど、特にタイとは相性がよく、8年以上負けていない。逆にベトナムとの相性は悪く、5年以上も勝っていない。とはいえ、マレーシアは攻守の要所要所を帰化選手で補強しており、テクニック、フィジカル、戦術面でも東南アジアトップクラスの実力を持つため、常に厄介な相手であることに間違いはない。

 シンガポールとミャンマーは、ほぼ同等の力を持つと評価されているが、個々のタレントで言えば、シンガポールの方がやや勝っている。かつての強豪国シンガポールは長年低迷してきたが、自国開催となった前回大会で、日本人の吉田達磨監督のもと躍進して4大会ぶりにグループリーグを突破した。今大会では、同じく日本人の西ヶ谷隆之監督のもとで臨むことになるが、先日ベトナムで開催されたフンティンカップ2022でベトナムに0-4で完敗しており、前回大会の再現は難しいと予想される。ただし、この時はどちらも主力を温存していたため、本番のAFF三菱電機カップでは違う結果になるかもしれない。


グループB試合日程

2022年12月21日(水)
 ミャンマー vs マレーシア
 ラオス vs ベトナム
2022年12月24日(土)
 マレーシア vs ラオス
 シンガポール vs ミャンマー
2022年12月27日(火)
 ラオス vs シンガポール
 ベトナム vs マレーシア
2022年12月30日(金)
 シンガポール vs ベトナム
 ミャンマー vs ラオス
2023年1月3日(火)
 ベトナム vs ミャンマー
 マレーシア vs シンガポール

※記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+

 

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