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ベトナムの化粧品市場は、年平均30%の成長を見せており、有望市場として期待されている。2009年~2011年の年間売上高は1億3000万~1億5000万ドル(約102億~118億円)に上った。しかし、国内で販売されている化粧品の9割を海外ブランドが占めており、地場ブランドの参入が遅れている。サイゴンザイフォン紙(電子版)が報じた。
ホーチミン市ケミカル・コスメティック協会によると、全国には現在、約430社の化粧品会社があるが、化粧品市場で一定の地位を築いている地場企業は、◇サイゴン・コスメティックス、◇ミーハオ、◇トラカオ、◇ラナ、◇ランハオなど数社のみ。一方、外国企業は、◇エスティローダー、◇ロレアル、◇クリニーク、◇クラランス、◇メイベリンなどの輸入ブランドが全国展開しており、最近では、◇オーレイ、◇ポンズ、◇エイボンなど、ベトナムに工場を構えて現地で生産・販売する海外ブランドも増えている。
地場企業は安価な化粧品を求める消費者をターゲットとしているが、豊富な資金力を有する外国企業と比べて、パッケージの品質や宣伝活動などで劣る。しかし、ベトナム人女性が歴史的・民族的に培ってきた「美」に対する意識をより熟知しているため、今後はペパーミントやカユプテ、レモングラスなど、ベトナムで伝統的に利用されてきた化粧品素材の調達面での地の利を活かして、製品開発をしていくべきとの意見が上がっている。