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- チアン水力発電所の拡張プロジェクト
- 省当局、EVNに面積21haの土地貸与
- 投資総額約220億円、27年末送電開始
東南部地方ドンナイ省人民委員会は、ベトナム電力グループ(EVN)に対し、南部最大規模の水力発電所であるチアン水力発電所の拡張プロジェクト実施のための土地を賃貸する決定を下した。
決定第1522号/QD-UBNDによると、同省当局はEVNに対し、ビンクウ郡チアン村(xa Tri An, huyen Vinh Cuu)にある面積21haの土地を貸与する。
EVNによると、拡張プロジェクトの投資総額は3兆9000億VND(約220億円)で、出力合計200MWのタービン2基を設置する予定だ。送電開始は2027年末を見込んでいる。
チアン水力発電所拡張プロジェクトが完成すれば、同発電所の出力合計は1.5倍の600MWに増強される。南部地域の発電能力が向上するだけでなく、国家電力システム全体の生産コストの削減や運用効率の向上にも貢献することが期待される。
チアン水力発電所は、旧ソ連の支援により1984年に着工、1988年4月30日に第1タービンの送電を開始し、1991年に落成した。2025年5月現在、同発電所には出力合計400MWのタービンが4基設置されており、年間平均発電量は17億kWhとなっている。
併設する貯水湖は貯水容量が27億m3に達し、発電という本来の目的に加えて、生活用水や農業用水の供給、塩害の防止、洪水の調整といった役割も担っている。