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総合スポーツ用品メーカーの美津濃株式会社(ミズノ、大阪市住之江区)がベトナムで進めている初等義務教育の体育授業の充実化を図る事業が、文部科学省の「日本型教育の海外展開促進事業(EDU-Portニッポン)」のパイロット事業に採択された。同事業が採択されるのは、2016年度と2018年度に続き3期連続。
ミズノは、同社が開発した子ども向け運動遊びプログラム「ミズノヘキサスロン」をベトナムの公教育に採用・導入し普及することで、約720万人全ての小学生に「運動をすることの楽しさと体を動かすことの喜び」を広げるとともに、「スポーツの力を活用して社会課題を解決するスポーツSDGs」の達成を目指している。
同社は、2015年以降、約1700人のベトナム教育行政関係者と小学校教員、累計30万人以上の小学生を対象とした「ミズノヘキサスロン」ワークショップを実施している。一連の取り組みは、文部科学省の支援のもと、在ベトナム日本国大使館や日本貿易振興機構(ジェトロ)などの協力を得ながら推進している。
2020年6月には、現地の教育系出版社と「ミズノヘキサスロンの普及促進と事業収益化」に関する協力覚書を締結した。今後、ミズノは引き続き、地球規模の持続可能な社会の実現を目指し、SDGsビジネスの創出に取り組んでいく。
「ミズノヘキサスロン」は、スポーツを体験したことがなく運動が苦手な子どもでも、楽しく遊び感覚で運動の基本的な動作を身につけられる運動遊びメニューと運動能力測定を組み合わせたプログラム。ミズノが独自に開発した安全性に配慮した用具を使い、ベトナムの小学校の狭い校庭でも遊びながら「走る」「跳ぶ」「投げる」など多様な動作を習得することが可能だ。
ミズノは、2015年からベトナムで活動を開始し、2017年にはベトナム教育科学研究所と「ミズノヘキサスロン運動プログラムの実証」に関する協力覚書を締結。2018年にはベトナム教育訓練省と「ベトナム初等義務教育への導入と定着」に関する協力覚書を締結し、教育訓練省公認のもと63省・市の約200校の小学校で「ミズノヘキサスロン」を活用した体育授業を展開している。