![]() (C) 外務省 ![]() |
12日午後、第23回日ASEAN首脳会議及びASEAN感染症対策センター設立行事がオンラインで開催された。グエン・スアン・フック首相が議長を務め、日本からは菅義偉総理大臣が出席した。
ASEAN関連首脳会議初参加となった菅首相は、日本はASEANの友人として自由で開かれたインド太平洋の更なる繁栄のために、共に力を合わせて前に進んでいきたいと発言。 ASEAN各国と緊密に連携しながら、「自由で開かれたインド太平洋」を着実に実現していくと述べた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を受けた対ASEAN協力の進捗については、ASEAN感染症センターが地域の感染症対策の中核として、ASEANの人々を感染症の脅威から守る組織へと発展していくよう、日本は支援を惜しまないと話した。
また、「日ASEAN経済強靱化アクションプラン」を通じ、サプライチェーンの強靱化や、デジタル技術を活用して社会変革に取り組むビジネスを後押ししていくとした。
菅首相は、ASEANが2019年に発出した「インド太平洋に関するASEAN・アウトルック(AOIP)」について、海洋協力、連結性、SDGs、経済という「アウトルック」の重点分野に沿って協力を進めていきたいと話した。
ASEAN側からは、菅首相の就任に祝意が述べられたほか、日本によるASEAN感染症対策センター設立に係る支援や新型コロナに関するASEAN対応基金への100万USD(約1億0500万円)の拠出決定など、日本の対ASEAN協力に謝意が表明された。また、北朝鮮による拉致問題の解決について、ASEAN側から支持が示された。
今回の日・ASEAN首脳会議では、共同首脳声明「インド太平洋に関するASEAN・アウトルック協力についての第23回日アセアン首脳会議共同首脳声明」が採択された。
日ASEAN首脳会議に続いて開催されたASEAN感染症対策センター設立行事では、フック首相が同センターの設立を宣言した。菅首相は、国際協力機構(JICA)の技術協力による専門家派遣や研修の実施を含め、日本は今後も継続的な支援を行っていくと述べた。