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側近らが複数の刑事事件に関連する捜査書類を略奪し、12月中旬の裁判で主犯格として有罪判決を言い渡されたハノイ市共産党委員会元副書記(2015~2020年任期)・同市人民委員会元主席(2016~2021年任期)のグエン・ドゥック・チュン被告(男・53歳)について、ベトナム共産党中央執行委員会は17日に開かれた会合で党除名の処分を科すことを決定した。
一般に公開された非公開裁判の判決内容によると、チュン被告は国家機密情報の漏洩・略奪・売買の罪に問われ、禁固5年の判決を言い渡された。
チュン被告はこのほか、◇携帯電話小売チェーン「ニャットクオン・モバイル(Nhat Cuong Mobile)」を運営するニャットクオン貿易・技術サービス(Nhat Cuong Trading & Technical Services)やその系列企業、ハノイ市計画投資局における違反事件、◇ハノイ市における公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした事件の2件にも関与した疑いがある。
ニャットクオン貿易・技術サービスやその系列企業、ハノイ市計画投資局における事件では、同社とその系列企業の従業員と同市の高級官僚らが逮捕され、密輸密売容疑、会計に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑、マネーロンダリング容疑、競売入札に関する規定に違反し甚大な被害をもたらした容疑などで捜査を受けている。
一方のハノイ市人民委員会における公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした事件では、同市人民委員会傘下のハノイ下水排水社(Hanoi Sewerage And Drainage)が市内の湖の湖水浄化処理のためとして、競売入札を行わず、同市トップらと密接な関係があるArktic社から水処理薬品を購入し、国に大きな損失をもたらしたとされる。
これらの汚職事件の捜査が行われている間、チュン被告は捜査の担当機関に所属していた側近らに捜査書類を盗み出させ、党の尊厳を損なったとされる。