ホーチミン人民裁判所は30日、公文書偽造と詐欺の罪でグエン・タン・ダック被告に禁固11年の判決を下した。警察の調べによると、金に困っていたダックは、所有する同市タンビン区内にある家屋の証明書を担保に、銀行から2億ドン(1万3,000米ドル)を借りた。しかし、その後さらに金が入り用になり、偽の家屋所有証明書を偽造、家屋を「売家」とし広告に載せた。その後2人の別々の購入希望者に、1軒しかないはずの家屋を、偽造した2枚の家屋証明書を使い、合計7億5,000万ドンで「売却」した。
その結果、法律的には家屋はダックが所有したままで、最終的に9億5,000万ドンもの現金を手にしたのである。しかしここで疑問が浮かぶ。仮に偽造した家屋所有証明書がばれなかったとしても、家を売った2人が鉢合わせする可能性など考えなかったのだろうか。いずれにしても、詰めが甘い、安易な犯行なのだった。