ティエンザン省ロンビン村に架かるロンビン橋の建設は、汚職事件の渦中にある交通運輸省傘下のPMU18(関連ニュース参照)が担当したもので、日本のODA資金が使われている。この橋が、不便きわまりないと住民に大不評だ。
川幅8メートルに対して橋の長さはなんと約100メートルもある。さらに不必要に橋が高すぎるため、橋を渡る際は急な坂を登らなければならず、嫌がって住民はわざわざ遠回りをしている。通学のためその橋を渡らなければならない子供達にとっても危険が大きい。
最初に地元の交通運輸局が提出した計画では、橋の長さは30メートル、建設費用の見積もりは14億ドン(約1000万円)だった。それが、交通運輸省が承認した時には規模が拡大、費用も131億5200万ドン(約9500万円)に膨れ上がり、建設中も「日本側の要望」、「再調整」などとしてPMU18は何度も橋の長さや幅などを変更した。最終的に橋は長さ98.5メートルになり、2003年に完工したが、度重なる設計変更や水増し請求のため、実際にかかった費用は明らかになっていない。