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国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA、東京都調布市)は5日、革新的衛星技術実証2号機を搭載したイプシロンロケット5号機の打ち上げについて、打ち上げ日時を10月7日9時51分21秒(日本標準時)に再設定した。
JAXAは、1日9時51分21秒(日本標準時)に内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝属郡)からイプシロンロケット5号機の打ち上げを予定していたが、ロケットの自動カウントダウンシーケンス中に地上設備に確認すべき事象が発生したため、打ち上げ約19秒前に緊急停止し、同日の打ち上げを中止した。その後の調査の結果、原因を特定し、対策処置を完了したという。
イプシロンロケット5号機は、ベトナム科学技術研究所傘下のベトナム国家宇宙センター(Vietnam National Space Center=VNSC)が開発したキューブサット「ナノドラゴン(NanoDragon)」と他の8基を合わせた計9基の衛星で構成される革新的衛星技術実証2号機を搭載して打ち上げられる。
ベトナム製のナノドラゴンは重さ約4kg、3Uサイズ(約13.3cm、1U=1.75inch=44.45mm)のキューブサット(10cm×10cm×34.05cm)で、開発から設計、統合、機能テストまでベトナム国内で実施した。
ナノドラゴンは今年3月に九州工業大学の超小型衛星試験センターで振動、衝撃、熱真空などの耐久度を試す宇宙環境試験を受け、必要な基準を達成したことを確認した後、いったんベトナムに戻され、打ち上げに向けて8月に再び日本に送り出された。