ベトナムニュース総合情報サイトVIETJO [ベトジョー]
 ようこそ ゲスト様 

ホーチミン:「暗号」で月商480万円の宝くじ販売店

2023/07/01 10:31 JST配信
(C) toquoc
(C) toquoc 写真の拡大.
(C) toquoc
(C) toquoc 写真の拡大

 強烈な日差しが襲う昼、ホーチミン市8区ファム・テー・ヒエン(Pham The Hien)通りの宝くじ販売店前にバイクが停まると、ドライバーは何やら店主に指で合図を送り始めた。店主は合点承知と機械の番号を押し、印刷された宝くじを手渡す。

 ホーチミン市8区に住む男性ビンさん(48歳)は、一風変わった方法で、財政省傘下のベトナムコンピュータ宝くじ社(ベトロト=Vietlott)が展開する数字選択式宝くじを販売し、毎月大きな売上を上げている。

 「暗号で商売がとてもスムーズになりました。狭い家でも何の心配もありませんよ」と言うビンさんは、4年前までは、道路に面したその家で、妻と一緒に工場労働者向けの飲み物販売をしていた。ただ、朝早くから夜遅くまで商っていたものの、固定客があるわけでもなく収入は不安定だった。

 妻の健康がすぐれなくなったこともあってビンさんは、飲み物屋をたたみ、それから数か月後にベトロトの販売代理店を始めた。「ベトロト販売は労力もいらないし、夜中まで起きている必要もないので、私たち夫婦も少しずつ元気を取り戻してきました」とビンさん。

 ただ販売を始めた当初は、ベトロト自体が売り出し始めたばかりということもあり、順調とはいかなかった。2018~2019年頃になってベトロトがかなり普及すると、ビンさんの販売も伸び始め、月5億~8億VND(約300万~480万円)の売上が立つようになった。

 ビンさんの店に来る客は、単純に宝くじを買うためというだけでなく、ビンさんとのやり取りを楽しみにやってきている節もある。

 客がバイクで店頭にくると、ビンさんが指を挙げて合図を送る。「指1本なら宝くじ1枚、2本なら2枚、5本なら5枚、指を下に向ければ今日の分、上に向ければ明日の分。こんな感じでお客は何も話す必要がないんです。宝くじの番号は、最近じゃほとんど皆、自分で選ばなくなりましたね。運に任せてっていう感じかな」とビンさんは笑う。

 宝くじ販売を始めて4年、過去に店から2億VND(約120万円)の当選が出たこともある。高額当選が出た時には、「当店から大当たり!」といった横断幕を店頭に出して、お祝いしている。

[To Quoc 16:00 19/06/2023, F].  © Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved. 
※VIETJOベトナムニュースは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。 免責事項
新着ニュース一覧
韓国IT素材メーカー、ハイフォンに負極材向け材料工場を設立 (13:20)

 韓国のIT素材メーカーであるイノックス(INNOX)の子会社で、車載用二次電池関連製品を製造するイノックスエコエム(INNOX Ecom)は、北部紅河デルタ地方ハイフォン市で負極材用一酸化ケイ素(SiO)工場を竣工した。 ...

ベトナム、BRICSのパートナー国に正式承認 10か国目 (6:19)

 ベトナム外務省は14日、ベトナムが新興経済国グループ「BRICS」のパートナー国に正式承認されたことを明らかにした。発展途上国の声や役割を高め、国際協力と包摂的な多国間主義を推進することを目的としている...

ベトナムとスウェーデン、科学技術などで戦略的パートナーシップ (6:03)

 スウェーデンを公式訪問したファム・ミン・チン首相は現地時間13日、同国のウルフ・クリステション首相と会談し、両国関係を科学技術・イノベーション分野における戦略的パートナーシップへと格上げすることで...

世界のベトナム人街を訪ねて【プラハ編・後編】 (15日)

(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は

第8回ベトナム語検定、過去最多の917人が受験 1級も初実施 (5:50)

 特定非営利活動法人日本東南アジア言語普及交流協会(J-TAG)は15日、日本外国語専門学校で第8回「実用ベトナム語技能検定試験(ViLT)」を実施した。今回の受験者数は917人で、過去最多を更新した。  同試験は...

ベトナム航空、ロンタイン空港で航空サービス関連施設2案件を着工 (5:28)

 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は15日、傘下の2社とともに、東南部地方ドンナイ省で建設中のロンタイン国際空港の航空サービス関連インフラ案件2件の着工式を開催した。投資

ベトナムの「低炭素米」、日本に次いでオーストラリアにも輸出へ (4:13)

 南部メコンデルタ地方カントー市のチュンアンハイテク農業[TAR](Trung An Hi-Tech Farming)は、5月に日本市場に「低炭素米(low carbon rice)」500tを輸出した。これに続いて10月ま

東ソー、ベトナム子会社を設立 27年春に稼働予定 (3:51)

 総合化学メーカーの東ソー株式会社(東京都中央区)は13日、同社100%出資のベトナム子会社「トーソー・ベトナム・ポリウレタン」を2024年4月4日付けで東南部地方バリア・ブンタウ省第3フーミー特別工業団地に設...

第4回日越海洋協議を開催、海洋秩序の維持で緊密に連携へ (2:49)

 13日、第4回日越海洋協議が東京で開催された。今回から局長級に格上げされ、日本側から柏原裕外務省南部アジア部参事官、ベトナム側からチャン・バン・トゥイ外務省国家国境委員会副委員長などの関係者が出席し...

デジタル技術産業法を可決、デジタル資産とAIの法的根拠を制度化 (16日)

 国会は14日、デジタル技術産業法を賛成多数で可決した。同法は2026年1月1日に施行される。これにより、デジタル資産と人工知能(AI)に関する法的根拠が初めて制度化された。  同法の対象となるデジタル資産...

国会、改正特別消費税法を可決 加糖飲料も対象に (16日)

 国会は、改正特別消費税法を賛成多数で可決した。同法は2026年1月1日に施行される。  同法によると、加糖飲料については、ベトナム国家基準における清涼飲料水の定義に該当し、糖分が100mLあたり5gを超える...

国会、憲法改正の決議採択 7月1日から地方自治体を2層構造に移行 (16日)

 国会は16日、憲法の一部条項を改正・補足する決議を採択した。同決議は即日施行された。  決議によると、地方自治体は6月30日をもって郡レベルの行政区(省・中央直轄市傘下の市、区=quan、郡=huyen、町=...

ホーチミン、米AMDとAI・ハイテク協力促進で覚書 (16日)

 ホーチミン市人民委員会は12日、半導体設計大手の米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices=AMD)との間で、技術協力に関する覚書を締結した。式典にはチャン・ホン・ハー副首相も出席した...

ベトナム政府、国家戦略技術32分野を公表 AI・バイオ医療など (16日)

 ファム・ミン・チン首相は12日、国家の戦略的技術および戦略的技術製品に関するリストを定める決定第1131号/QD-TTgに署名した。  今回の決定では、国家の持続的な発展と技術革新を推進するための、10の戦略...

ベトナムAI産業のGDP貢献、40年までに最大1300億USD規模に (16日)

 財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)が国際協力機構(JICA)およびボストン・コンサルティング・グループ(BCG)と協力して発表した報告書「ベトナム人工知能(AI)経済2025」によると、AI産業は今...

©VIETJO ベトナムニュース 2002-2025 All Rights Reserved