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- 歴史上の偉人の名を冠した道路が多数
- ハイバーチュンやレロイなどが重複
- 専門家「道路名の改称は慎重に」
7月1日に、ホーチミン市が旧ビンズオン省(東南部地方)および旧バリア・ブンタウ省(同)を吸収合併したことで、各地で道路名の重複が急増しており、行政管理や物流、市民生活に影響を及ぼしている。
合併前のホーチミン市だけでも、名称が重複したり、歴史上の人物や地名に由来しながらも正確性や意味が不十分だったりする道路が約400本も存在した。例えば、旧市内には、チューバンアン(Chu Van An)通りが5本、グエンチュオント(Nguyen Truong To)通りが4本もあった。
7月1日に誕生した新ホーチミン市では、近隣2省が加わったことで道路名の重複がさらに増加した。有名どころとしては、◇ハイバーチュン(Hai Ba Trung)、◇チャンフンダオ(Tran Hung Dao)、◇レロイ(Le Loi)、◇グエンフエ(Nguyen Hue)、◇グエンバンチョイ(Nguyen Van Troi)など、歴史上の偉人の名を冠した道路が挙げられる。こうした偉人の名前がついた道路は全国各地に存在する。
この問題について、ホーチミン市文化スポーツ局は10日、市内道路名の整理に関する会議を開催した。
関係者らはこの席で、道路名の重複が混乱を招いている現状を認識しつつも、一斉に改称した場合、住所が記載された市民の各種書類の書き換えも生じるため、市民の負担が増えるとの懸念を示した。
長期的な対策として、市全体で重複名を調査・分類し、設置時期や命名目的、地理情報をもとに体系的に整理して、「道路名データベース」に基づいた一貫性のある改称を進める必要があると提案された。
同市文化遺産協会のレ・トゥー・カム会長は、「市内には未使用の地名や歴史的事件、文化遺産に基づく命名案が豊富に存在する」と指摘し、「こうした資源を活用すれば、都市としての文化的アイデンティティを強化できる」と述べた。
また、同市人民評議会のグエン・ミン・ニャット文化社会副委員長は、「道路名の改称は慎重に行わなければならない。改称が避けられない場合、地元の人々の間で定着していない新しい道路から優先すべき」とした。