![]() (C) thanhnien ![]() |
計画投資省は9日、ハノイ市タックタット郡ホアラックハイテクパーク(HHTP)内で国家イノベーションセンター(NIC)を着工した。着工式にはグエン・スアン・フック首相が出席した。
NICは延床面積3万5000m2で、新たな価値を創造する力を持つ企業(スタートアップ)、情報技術(IT)、情報通信、自動化、ベンチャー投資などの関連企業のオフィス、研究開発(R&D)部門、コンベンションセンター、サンプル製作所、実験室、展示館などを併設する。
フック首相は式典で、「技術革新が長期的な生産性と効率性の向上、経済の発展、競争力の強化を実現する原動力になる」との認識を示し、「『中所得国の罠』(発展途上国が中所得国に発展した後、成長が鈍化する傾向)を回避するには、イノベーションが必要不可欠だ」と述べた。
計画投資省は技術革新事業の一環として、既に世界の専門家や科学者ら約1000人から成る「ベトナムイノベーションネットワーク」を発足し、米国、ドイツ、オーストラリア、日本の4か国に事務所5か所を設置している。
政府はNICの事業を成功させるべく、NICに対する支援策を規定する政令第94号/2020/ND-CP(2020年10月5日施行)を公布した。政令には、スタートアップを含めたイノベーション事業を支援する優遇措置が盛り込まれており、◇NIC、◇NICで活動する個人・組織、◇NICのイノベーション事業を支援するパートナー、◇その他関連個人・組織が対象となる。
優遇措置として、◇外国人労働者とその家族に対するマルチビザ、◇ベトナム開発銀行(VDB)や国家技術革新基金、国家科学技術開発基金、中小企業開発基金などからの融資、◇企業設立や工業所有権の手続き支援、◇法律で規定される中で最高の税制優遇などが挙げられる。
なお、国家イノベーションセンターの着工に合わせて、「2021年ベトナム国際イノベーション展示会(VIIE 2021)」が開かれた。国内外の企業156 社がブースを設け、ロボットや第5世代移動通信システム(5G)、スマートシティ、スマート工場などに関するテクノロジーを展示した。