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11月25日からスイスとロシアを歴訪していたグエン・スアン・フック国家主席は、2日にロシア公式訪問を終了した。フック国家主席と夫人を含むベトナム代表団を乗せた航空機は3日午前9時40分ごろ、ハノイ市ノイバイ国際空港に到着した。
フック国家主席は11月25日からスイスを公式訪問。11月29日にロシアに移動し、12月2日まで滞在していた。ロシア滞在中にはウラジーミル・プーチン大統領をはじめとする同国首脳らとの会談など、タイトなスケジュールで両国関係の促進に努めた。
両首脳の会談は約4時間も続き、プーチン大統領の同様の会談の中でも特に長かったという。プーチン大統領は会談で、ロシアが常にベトナムを地域の主要な戦略的パートナーと認識していることを確認した。一方のフック国家主席は、ロシアをベトナムの親友だとし、ベトナムも常にロシアとの伝統的な友情と包括的戦略的パートナーシップを重視していることを確認した。
両首脳はこれを機に、あらゆる分野での両国間の協力を方向付ける2030年までのベトナム・ロシア包括的戦略的パートナーシップのビジョンに関する共同声明を採択した。
フック国家主席はまた、ロシア共産党や退役軍人協会、ロシア・ベトナム友好協会の責任者と会見した。また、ロシア直接投資基金(Russian Direct Investment Fund=RDIF)やガスプロム(Gazprom)、ノバテク(Novatek)、システマ(Systema)などロシアの主要企業の責任者とも会見して協力を促進し、両国企業間の協力覚書の締結式に立ち会ったほか、在ロシアベトナム人コミュニティとの会合に臨み、国の経済開発や国防安全保障に貢献するよう呼び掛けた。
なお、ベトナムとロシア(旧ソ連)は1950年に外交関係を樹立。2001年に両国関係を戦略的パートナーシップに、2012年にはさらに包括的戦略的パートナーシップへと格上げした。両国はこれまでに、あらゆるレベルでの公式訪問を通じて関係を強化してきた。
ベトナムは、アジア太平洋地域におけるロシアの重要かつ緊密なパートナーとされており、同地域の中で過去にプーチン大統領が5回も訪問したのはベトナムのみ。このことは両国の特別な関係を物語っている。