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- クアラルンプールで第46回ASEAN首脳会議
- 域内の緊密な連携の基盤構築へ文書採択
- ASEANにおける協力の3つの重点分野提案
マレーシアの首都クアラルンプールで26日、第46回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開催された。会議では、政治、安全保障、経済、文化、社会、接続性に関する戦略を提示し、域内の緊密な連携の基盤構築を目指す「2045年のASEAN:我々の共通の未来」と題する文書が採択された。
ファム・ミン・チン首相はこの席で、ASEANにおける協力の3つの重点分野として、◇包括的な発展を基盤とすること、◇イノベーションを原動力とすること、◇持続可能な発展を主要目標とすることを提案した。
特に「持続可能性」については、グリーン経済、社会的包摂、スマートガバナンスを軸にした協力戦略の評価基準とすべきだと強調し、デジタル変革とイノベーション推進のためには、官民双方からのリソース動員が不可欠だとした。
チン首相は、ASEANが地域を超えた連結のハブとしての役割を担い、市場とサプライチェーンの多様化を進めるべきだと指摘し、新たな会議モデルである「ASEAN・湾岸協力理事会(GCC)」を評価し、メルコスール(南米南部共同市場)や太平洋同盟との連携拡大も提案した。
政治・安全保障面では、ASEANの中心的役割は名目上にとどまらず、具体的行動によって示すべきだと強調した。域内の合意形成を推進し、変動への対応能力向上を図る必要があると述べた。また、国境を越えた犯罪に効果的に対処するため、国際指名手配犯の追跡に関するASEAN共同宣言の策定を提案した。
チン首相は、世界的な貿易摩擦が進む中、ASEANが内発的な力を強化し、域内貿易・投資の促進、グリーン転換とデジタル転換の推進、エネルギーと交通の接続性拡大に取り組むことの必要性を主張した。さらに、市場・製品・サプライチェーンの多様化を図るため、カナダとの自由貿易協定(FTA)の早期締結や、中国やインドとのFTAの拡充を支持するとした。