ホーチミン市ではこのところ、企業幹部や富裕層を中心に、社交の場におけるマナーや立ち居振る舞いを教えるコースが人気を集めている。
合弁会社で広報を担当するホアさんは、仕事柄、海外で会議やパーティーに参加することが多いのだが、テーブルマナーを知らず、恥ずかしい思いをしたため、月給の半分強にあたる500ドル(約5万8300円)の受講料を払い、パーティーマナーのコースに通うことにした。
1区に住むマダム、ホアンさんは、夫にふさわしい洗練された女性になりたいと、服装やメイクといった身だしなみから、夫の同僚に対する挨拶のしかた、ホームパーティーの開き方、テーブルマナーなどを学んでいる。
しかし、ある学校は、計40時間の初級コース受講料が1000ドル(約11万6600円)、上級まで全て終了するには6500ドル(約75万8000円)と、決して安くはない。また、学校によっては、欧米人向けの内容に基づいたテキストを利用しているため、ともすると気取った話し方になるなど、教授内容がベトナム人の実際の生活に馴染まないこともあるようだ。