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ホーチミン市を含む南部地域で数日前から濃い煙霧(スモッグ)が立ち込めている。煙霧は山火事の煙やちり、砂ぼこり、工場や自動車によるばい煙などが発生原因とされるが、同市国家大学環境資源研究所傘下の大気汚染気象変動研究センターのホー・クオック・バン博士は22日、今回の煙霧発生に関する観測結果を発表し、「インドネシアの森林火災が原因」との見方を示した。
インドネシアでは18日に大規模な森林火災が発生。風速や風向きを分析した結果、火災で発生した煙霧が風に乗ってベトナム南部に到達するまで約2日間を要するという調査結果が出ており、実際に南部における大気汚染は20日から高濃度化している。
大気汚染濃度に関するデータを提供するアプリケーションの「エアビジュアル(AirVisual)」によると、22日時点のホーチミン市の空気質指数(AQI)は、ビンタイン区22街区(phuong 22, quan Binh Thanh)で155、2区タオディエン街区(phuong Thao Dien)で157となっていた。
AQIは6段階の評価で、指数が100を超過すると敏感なグループにとって健康に影響が生じるレベルとされる。同市のAQIは6段階中4段階目となる「151~200:健康に良くないレベル」にある。専門家は、煙霧が濃い間に外出する際は、マスクを着用するよう注意を呼び掛けている。
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