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- ハノイ食文化フェスティバルで発表式典
- フォーの行商は古き良きハノイの風景
- ハノイ市の食文化に欠かせない象徴に
ハノイ市の米麺「フォー」が、文化スポーツ観光省によって国家無形文化遺産として登録された。
ハノイ市で11月19日から12月1日にかけて開催された「ハノイ食文化フェスティバル2024」の開幕式の枠組みの中で登録決定の発表式典が行われ、登録認定書が授与された。
これに先立ち、ハノイ市人民委員会は、「ハノイのフォー」の国家無形文化遺産への登録を提案する申請書を提出していた。
多くの史料によれば、「ハノイのフォー」は20世紀初頭の1907年から1910年ごろにかけて誕生したとされる。もともと天秤を担いだ行商によって商われ、道々を練り歩き、小さな路地の奥まで響く行商の掛け声が、古き良きハノイ市の風景だった。
ハノイ市文化スポーツ局の統計によれば、2023年時点で同市には700軒近くのフォーの店がある。これらの店は主にバーディン区、ホアンキエム区、カウザイ区、ドンダー区、ハイバーチュン区、タインスアン区、ロンビエン区に集中している。
中でも、「フォーティン(Pho Thin)」や「フォーバットダン(Pho Bat Dan)」、「フォーリークオックスー(Pho Ly Quoc Su)」など、2世代以上にわたって引き継がれてきたフォー店のブランドは、ハノイ市の食文化に欠かすことのできない象徴となっている。
ハノイ市は今後、「ハノイのフォー」の保存と活用に向けて、フォーの宣伝・PR・紹介、持続可能なフォー作りの発展、ハノイ市のフォーブランドの構築、フォーに関するセミナーの開催など、様々な方策を講じていく考えだ。
これに関連し、ベトナムで即席フォーなどを展開するエースコックベトナム(Acecook Vietnam)は、フォーを国内外に広める同市の活動に積極的に参加していくという。