日本の法務省が発表した2017年7月1日時点における不法残留者数に関する統計によると、同時点の日本におけるベトナム人不法残留者数は5661人で、2017年1月1日時点の5137人と比べて+10.2%(+524人)増加し、過去最高となった。
ベトナム人不法残留者の構成比は全体の8.7%で、国籍・地域別で第4位。ベトナム人不法残留者数は、2013年1月1日時点の1110人から5.1倍に増加している。
不法残留者の総数は6万4758人で、2017年1月1日時点の6万5270人と比べて▲0.8%(▲512人)減少した。不法残留者数は1993年5月1日時点の29万8646人から2014年1月1日時点まで減少が続いていたが、2015年1月1日時点から増加に転じ、今回再び減少した。
ベトナム人不法残留者数を不法滞在になる前の在留資格別で見ると、5661人のうち短期滞在は317人に留まり、技能実習が2675人、留学が2034人と多数を占めている。また、日本人の配偶者等が19人、特定活動が358人、その他が258人だった。
ベトナム人不法残留者5661人のうち、216人が退去強制令書の発付または出国命令書の交付を受けており、うち68人は難民認定手続き中となっている。
不法残留者の多い上位10か国・地域と人数は以下の通り。
◇韓国:1万3083人(2016年1月1日時点比▲1.4%減)
◇中国:8416人(同▲4.9%減)
◇タイ:6557人(同+0.8%増)
◇ベトナム:5661人(同+10.2%増)
◇フィリピン:5016人(同▲1.3%減)
◇台湾:3854人(同▲0.8%減)
◇インドネシア:2098人(同▲5.6%減)
◇マレーシア:1798人(同+2.1%増)
◇シンガポール:1052人(同+0.6%増)
◇ブラジル:951人(同▲0.8%減)
◇その他:1万6272人(同▲1.7%減)