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日本経済新聞およびマークイット社が発表した2021年6月のベトナム・日経PMI(製造業購買担当者指数)は44.1で、前月の53.1から▲9.0ポイント低下した。
ベトナムのPMIは、2020年1月まで50以上を維持していたが、同年2月以降は6月を除くすべての月で50を割り、9月は3か月ぶりに50を上回って年初来最高を記録した。その後、同年10月以降は11月を除いて50以上を維持していた。
6月の新規受注および生産量はいずれも急減した。海外からの受注数も減少した。
この背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大の影響により、多くの企業が一時閉鎖または営業を一時停止したこと、海上輸送の乱れ、世界的な空コンテナ不足が国内の企業に打撃を与えていることがある。
4か月連続で増加していた雇用と生産向け原材料の購買活動も共に減少に転じた。雇用の減少率は2011年3月以降で最高だった。購買活動の減少率も2020年4月以降で最高だった。
購買活動が減ったため、原料在庫も減少したが、完成品在庫は前月とほとんど変わらなかった。
原材料の不足により、原材料価格が上昇し、生産コストも引き続き上昇しているが、上昇幅は直近7か月間で最低だった。これを受けて、メーカー各社の販売価格も若干引き上げられた。
新型コロナ禍が続き、企業の信頼感は低下しており、2020年8月以降で最低となっている。ただし、今後12か月以内には生産量が増加すると楽観的な見通しだ。