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- 家族計画から持続可能な人口開発へ移行
- 30年までに男女出生比を109未満に抑制
- 胎児の性別選択をあらゆる形で禁止
保健省は、「家族計画」から「持続可能な人口開発」へと政策の重心を移す人口法草案の策定を完了した。
同省は、2030年までに男女出生比(女児100人に対する男児の数)を109未満に抑えることを目指す。これに向けて、◇法的措置、◇ジェンダー平等の推進、◇経済・社会支援、◇社会の意識改革を含む4つの主要な対策を導入する方針だ。
その一環として、人口法草案の中で、胎児の性別選択をあらゆる形で禁止し、医療施設には結婚前の健康相談、妊産婦・新生児に対するスクリーニング検査や治療サービスの提供を義務付ける。
また、胎児の性別選択に対する罰金を、現行の最大3000万VND(約16万4000円)の3.3倍にあたる最大1億VND(約55万円)に引き上げる。
ベトナムの男女出生比は2024年時点で111.4となり、自然の男女出生比である103~107を大きく上回っている。この傾向が続けば、2039年には15~49歳の男性の数が女性の数よりも150万人多くなり、この「男余り」は2059年には250万人まで拡大する可能性がある。
男女出生比の不均衡は北部地域に集中し、特に北部紅河デルタ地方バクニン省、同ビンフック省、ハノイ市では118を超えている。一方、南部地域では105~108と、自然の男女出生比に近い水準を保っている。