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人材紹介事業を展開する業界大手の株式会社ジェイエイシーリクルートメント(東京都千代田区)は、アジア8か国(シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、中国・香港、韓国、インド)の中途採用時給与水準調査を公開した。
特に高い上昇を見せたのはマレーシアとベトナムの2職種。ベトナムでは、近年の現地における小売・消費財関連のマーケットの急速な拡大に伴い、コンシューマーグッズ系の現地資本系企業の幹部の給与が大きく上昇した。
コンシューマーグッズ業界の部長級(非営業)で、現地資本系かつ英語スピーカーの場合の給与水準(年収)は、2018年調査で2万4000~2万9000USD(約260万~310万円)だったが、2019年調査では増減率(上下限中間値)+51%増の3万4000~4万6000USD(約364万~490万円)となった。
ジェイエイシーリクルートメントのプリンシパルアナリスト(The Salary Analysis in Asia監修)黒澤敏浩氏は、「30年近くほぼ横ばいの状態が続く日本とは状況が異なり、アジア各国では物価や最低賃金の上昇、高い国内総生産(GDP)成長が続くなど、一定の給与上昇はコンスタントに続いており、日本と異なり高い昇給が通常の慣習となっている」と分析。欧米系外資系企業、また近年は現地資本系企業との採用競争に勝つためには、金銭的報酬と非金銭的報酬の双方の面で改善を続けていくことが重要だとしている。