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タンロングループ(Tan Long Group)ときらぼし銀行は6月30日、「日本初!ベトナム精白米輸入販売開始記念セレモニー」を同行本店(東京都港区)で開催し、ベトナム産高品質米種「ST25」のブランド米「A An」を発表した。
式典には在日本ベトナム大使のブー・ホン・ナム氏も出席して挨拶。タンロングループが生産する「A An」は日本の厳しい品質基準をクリアしており、三冨実業(東京都中央区)とスパイスハウス(神奈川県相模原市)によって輸入され、日本国内のスーパーなどで販売される。既に発売を開始しており、3週間で8tが売られたという。
きらぼし銀行は、ベトナムにコンサルティング会社を設立しており、日越3社の連携を後押しした。
ベトナムは世界有数のコメ生産国で、ベトナム産コメは世界100か国・地域に輸出されているが、日本向け輸出は限定的。高品質米種「ST25」の投入により、日本へのコメ輸出が改善することが期待される。
日本の統計によると、2021年におけるベトナムからのコメ輸入額は4870万円で、前年と比べて+73%増と大幅に増加したが、日本のコメ輸入額全体に占める割合はわずか0.1%程度に留まっている。
なお、ST25は、南部メコンデルタ地方ソクチャン省農業農村開発局の元副局長で、定年退職後も米の研究を続けている農業エンジニアのホー・クアン・クア氏を中心とするチームが開発した。特徴は幅広い適応性で、汽水域でのエビ養殖と稲作を両立させる農法でも高原の寒い冬でも栽培できる。コメは自然の白い色でパイナップルの香りがし、粘り気がある。
ST25は2020年11月上旬に農業農村開発省栽培局やベトナム食糧協会(VFA)などが共催した「ベトナム米コンクール」で1位を獲得。2019年11月にフィリピンで開かれた第11回世界コメ会議では最優秀賞に選ばれた。