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日本の法務省出入国在留管理庁は、技能実習生の支払い費用に関する実態調査の結果を発表した。
これは、技能実習生の費用負担に関する実態を把握するため、外国人技能実習機構及び地方出入国在留管理局による実地検査などの機会に技能実習生に対して直接聴取を行ったもの。実施期間は2021年12月10日から2022年4月末まで。有効回答数は2184人、うちベトナム人が930人となっている。
訪日前の費用に関して、訪日前に母国の送り出し機関に何らかの費用を支払っている技能実習生は85.3%に上り、支払い費用の平均値は52万1065円(うち派遣手数料26万9303円、事前教育費用7万3663円、保証金・違約金1万9503円など)だった。国籍別では、ベトナム人技能実習生の97.8%が送り出し機関に費用を支払い、費用の平均値は65万6014円(うち派遣手数料32万0272円、事前教育費用9万4302円、保証金・違約金2万9339円など)で調査対象の6か国の中で最も高かった。
また、送り出し機関以外の仲介者に何らかの費用を支払っている技能実習生は11.5%で、支払い費用の平均値は33万5378円だった。国籍別では、ベトナム人技能実習生の17.2%が仲介者に費用を支払い、費用の平均値は44万6963円で調査対象の6か国の中で最も高かった。
訪日前に母国の送り出し機関または送り出し機関以外の仲介者に支払った費用の総額の平均値は54万2311円で、国籍別ではベトナムが68万8143円で最も高かった。その他、◇中国:59万1777円、◇カンボジア:57万3607円、◇ミャンマー:28万7405円、◇インドネシア:23万5343円、◇フィリピン:9万4821円の順。
さらに、訪日前に母国で借金をしている技能実習生は54.7%で、平均値は54万7788円だった。国籍別ではベトナムが67万4480円と最も高く、借金をしている割合は80.0%でカンボジアの83.5%に続いた。
訪日後の給料に関して、訪日前に説明を受けた給料の平均値は14万9146円だった。実際に受け取った給料について、「期待どおり」または「期待より多い」と回答した技能実習生が約79%、「期待より少ない」が約21%だった。「期待より少ない」の理由は、「期待したよりも残業や休日出勤が少ない」との回答が約63%、「日本での給料の支払い方法(税金や保険などが差し引かれること)を知らなかった」との回答が約33%となった。